雪隠読書録『五日市憲法』(新井勝紘 2018 岩波新書新赤版1716)

 世の中がまだ昭和であった頃、大学を卒業後東京の会社に就職して数年経ち暮らしにも若干余裕が出てきた私には、多摩の御岳山(みたけさん)が気に入って、違ったルートで何回も登ったり降りたりしていた時期がありました。そんなある日、御岳山から南の方へ、馬頭刈(まずかり)尾根をたどって五日市(いつかいち)に降りたことがありましたが、そのときはどこでどう間違ったものかルートを外れてしまい、目の下に見える林道めがけて小さな崖をへずり下り、夕方になってようやく五日市の街に入ったものの、街の外れにある国鉄(現・JR東日本)の駅までがひどく遠く感じられたことを思い出します。
 本書を読むことになった直接のきっかけは、先日送られてきた母校の高校の同窓会紙に、母校の大先輩にあたる著者が近著である本書をご紹介されていたからですが、あの時の体験から「ほう、五日市がねえ」と書名に反応したせいもあります。

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