2016.01.29 Friday
土浦交響楽団第72回定期演奏会の演奏曲目について
来る2016年5月29日につくば市のノバホールにて開催予する土浦交響楽団第72回定期演奏会で演奏する予定の曲目について、妄想を繰り広げてみました。
○古風なメヌエット(ラヴェル)
冒頭から出る「たーあっ、たーあっ」というせかすような動機が音楽を前へ駆り立て、これに対して「たん・たん」と跳躍する決めつけるような動機が音楽を引き締める。メヌエット主部はこれらの動機があちこちに出てきて賑やかだが、そのたびに枠をはめられるような若干の窮屈さも漂う。
<左譜例が「たーあっ、たーあっ」動機(赤枠)、右譜例が「たん・たん」動機(青枠)。これらの動機は、譜面上にわかりやすく独立して書かれていることもありますが、一連のパッセージの途中にさり気なく織り込まれていることもあるので、演奏者は要注意です。>
トリオ(と譜面には書いてないが、練習番号8で曲想が変わるところから冒頭が再現する前まで)ではこれらの動機が影をひそめ、音楽は伸びやかで穏やかな動きとなるが、そんな中にも練習番号11と14のあたりでクラリネット、ファゴットと弦の内声に例のせかすような動機が出て、いやな記憶、思い出したくない過去のようにつきまとう(左譜例)。続いてメヌエット主部が几帳面に再現される。
メヌエット主部の練習番号2と18の前後に2拍子で動く部分があったりするが、原曲がピアノ曲だけに指10本でできないような複雑怪奇なことは書かれていないので、仕掛けが呑み込めれば単純明快、フランス音楽の真髄であるクラルテ clarté(明晰さ)とエレガンス élégance を満喫できる。
<右譜例は2拍子の動きの例。譜割りの関係で練習番号18前後の方を掲載しましたが、練習番号2前後も動きとしては全く同じです。アウフタクトがあるのでちょっと見にくいですが、3拍子が実質2小節ある中に2拍子の動きが3回繰り返されます。ヘミオラと呼ばれる形です。>
○古風なメヌエット(ラヴェル)
冒頭から出る「たーあっ、たーあっ」というせかすような動機が音楽を前へ駆り立て、これに対して「たん・たん」と跳躍する決めつけるような動機が音楽を引き締める。メヌエット主部はこれらの動機があちこちに出てきて賑やかだが、そのたびに枠をはめられるような若干の窮屈さも漂う。
<左譜例が「たーあっ、たーあっ」動機(赤枠)、右譜例が「たん・たん」動機(青枠)。これらの動機は、譜面上にわかりやすく独立して書かれていることもありますが、一連のパッセージの途中にさり気なく織り込まれていることもあるので、演奏者は要注意です。>
トリオ(と譜面には書いてないが、練習番号8で曲想が変わるところから冒頭が再現する前まで)ではこれらの動機が影をひそめ、音楽は伸びやかで穏やかな動きとなるが、そんな中にも練習番号11と14のあたりでクラリネット、ファゴットと弦の内声に例のせかすような動機が出て、いやな記憶、思い出したくない過去のようにつきまとう(左譜例)。続いてメヌエット主部が几帳面に再現される。
メヌエット主部の練習番号2と18の前後に2拍子で動く部分があったりするが、原曲がピアノ曲だけに指10本でできないような複雑怪奇なことは書かれていないので、仕掛けが呑み込めれば単純明快、フランス音楽の真髄であるクラルテ clarté(明晰さ)とエレガンス élégance を満喫できる。
<右譜例は2拍子の動きの例。譜割りの関係で練習番号18前後の方を掲載しましたが、練習番号2前後も動きとしては全く同じです。アウフタクトがあるのでちょっと見にくいですが、3拍子が実質2小節ある中に2拍子の動きが3回繰り返されます。ヘミオラと呼ばれる形です。>