交響楽団CTK 第1回演奏会を聞きました。
 年も押し詰まった12月28日(日)、私にとってはちょっと特別な演奏会に出かけました。交響楽団CTK 第1回演奏会です。
 なぜこの演奏会がちょっと特別なのかというと、これは以前からミクシィで親しくさせていただいているSさんからお誘いいただいた演奏会だったのです。今年一年不如意な年を過ごした私のことを心に留めておいてくださって、この演奏会にも控えめに、しかし暖かくお誘いくださったSさん。本当にありがたいことです。

 Sさんがこの演奏会を選んで私を誘ってくださったのは、佐藤雄一氏の指揮する演奏会だったからです。Sさんは佐藤氏が指揮する演奏会のためならば遠路をものともせず、豪雪をおかして厳冬の会津へも出かけるほど佐藤氏に心酔されているし、私も茨城大学管弦楽団のトラとして佐藤氏の指揮で演奏したことがあり(こちらこちら)、独特な説得力のある音楽に感銘を受けています。つまりSさんと私が今年一年の締めくくりに共有しようとする演奏会として、佐藤氏の指揮する演奏会以上にふさわしいものはないのです。

<写真は演奏会プログラムとチケット半券。プログラムはA4を縦半分に折った大きさ。チケット半券はもぎった後にこの形になるように作られています。下世話な話ですがブルックナーのノヴァーク版はパート譜のレンタル料が高いのだし、ご覧のとおりプログラムとチケットの作りも凝ったものだし、お金には糸目をつけないこだわりの演奏会、という感じがうかがえます。>

交響楽団CTK 第1回演奏会
日時:2014年12月28日(日)19:00開演
場所:すみだトリフォニーホール 大ホール
曲目:交響曲第8番(ブルックナー)
指揮:佐藤雄一

使用稿はノヴァーク版第2稿とアナウンスされています。音楽之友社からスコアが出ている、最も一般的な版です。
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| オーケストラ活動と音楽のこと | 16:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
「赤瀬川原平の芸術原論展 1960年代から現在まで」(千葉市美術館)
 この展覧会、しばらく前から「ああ行かなくちゃ」と思ってはいたのですが、いつしか世事に紛れ、気づいたらもう会期終了が迫っている!慌てて最終日の前日の12月22日に行ってきました。

<後述のとおり図録が売り切れだったので、左写真は展覧会チラシと入場券。千葉市美術館(千葉市中央区)で2014年10月28日から12月23日まで開催。この後2015年1月7日(水)から2月22日(日)まで大分市美術館、2015年3月21日(土)から5月31日(日)まで広島市現代美術館へ巡回します。>

 この展覧会の部立ては次のようになっています。
1.   赤瀬川克彦のころ
2.   ネオ・ダダと読売アンデパンダン
3.   ハイレッド・センター
4.   千円札裁判の展開
5.   60年代のコラボレーション
6.   「櫻画報」とパロディ・ジャーナリズム
7.   美学校という実験場
8.   尾辻克彦の誕生
9.   トマソンから路上観察へ
10. ライカ同盟と中古カメラ
11. 縄文建築団以後の活動
 本展のサブタイトルには「1960年代から現在まで」とありますが、実際には1952年に描かれた「父の肖像」など1950年代の作品も展示されていて、出品数は550点以上。それら全てが赤瀬川氏の作品というわけではなく、展覧会の会場写真や案内状、「千円札裁判」の裁判資料なども含まれますが、1952年から2013年までの氏の活動全般を俯瞰する大規模な展覧会です。本展の開会直前の10月26日に赤瀬川氏が逝去されたため、図らずも氏の回顧展となってしまいましたし、またそれにふさわしい広がりと規模と内容を持っていたと思いました。
 
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| 美術に関すること | 11:35 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
東京国立博物館「日本国宝展」
 いやー、完全にチェック漏れてましたよ「日本国宝展」。11月23日の夜の「日曜美術館」(NHK教育)で初めて開催中(というか、会期は12月7日までなのでもはや終盤)なのを知り、慌てて「行かなきゃ!」ということになりました。いや〜失敗々々・・・
 なぜ失敗々々かと言うと、期間限定(初日の10月15日から11月3日まで)で正倉院宝物の国宝である「鳥毛立女屏風」や「楓蘇芳染螺鈿槽琵琶」など11点の名品も展示されていたのでした。うーむ残念、以前に見た「台北國立故宮博物院 神品至宝」で、私が見に行く前に台湾に帰ってしまった「白菜(翠玉白菜)」を見られなかったことなんかとは比べ物にならないくらい残念だあ〜!
<左写真は図録。写真がちょっと暗いですが黒地に金の箔押しで高級感あふれております。>

 ま、済んだことは仕方がないので、11月も押し詰まった28日の金曜日、つくばから高速バスに乗って出かけました。上野駅に着いたのがほぼ午前10時。上野公園を突っ切って東京国立博物館に来ると券売機の前にたむろする人々の姿。まあこれは以前の「台北國立故宮博物院 神品至宝」のときもそうだったし、入場券は数分で買えました。その入場券を握りしめて「平成館」へと向かうと・・・おお〜っと、これは「台北國立故宮博物院 神品至宝」のときとは勝手が違うぞ!

<左:「日本国宝展」が行われている平成館は本館の左手の奥まったところにあるので正門からは見通せません。本館を過ぎて平成館の全貌と行列が見えた瞬間、思わず絶句しました。この長さならまだたいしたことはないか、と思って近づいて見たら、行列はS字状に三重に蛇行していた・・・(つまり実際の長さはこの3倍)>

<普通は行列最後尾にこういう看板を持った人がいるのですが、この日は行列の途中、「このへんから70分くらい」というポイントに立っていました。最後尾についてしまうと数字が大きくなりすぎるから?ちなみに実際には40分ちょっとくらいで入場できました。よかったよかった。会期終盤とはいえ平日の午前でこれですから、休日はさぞかしと思いやられますが、並んでも見る価値はありました(後述)。>


 
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| 美術に関すること | 09:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
自分が出た演奏会:アンサンブル・ゴンベェ 第7回定期演奏会
 第1回から毎年参加している弦楽合奏団「アンサンブル・ゴンベェ」の第7回定期演奏会「弦楽合奏の調べと葡萄酒の宴」が今年も11月24日(月・祝振替)に行われ、参加しました。その名のとおり定期演奏会とその後のワインパーティーがセットになっているユニークな演奏会です。

アンサンブル・ゴンベェ 第7回定期演奏会「弦楽合奏の調べと葡萄酒の宴」
日時:2014年11月24日(月・祝振替) 15:00開演
場所:江東区総合区民センター レクホール(東京都江東区)
曲目:弦楽オーケストラのための「イギリス組曲」(パリー)
   合奏協奏曲 Op.6-11(ヘンデル)
   弦楽のためのセレナーデ(ドヴォルザーク)
     アンコールとして
   愛の挨拶(エルガー)
独奏(ヘンデル):山岸万紀・富田琴子(Vn)、中澤京子(Vc)
客演指揮:佐藤 迪
※ パリーの「イギリス組曲」とドヴォルザークの弦楽セレナーデは指揮あり、ヘンデルとアンコールは指揮なしでの演奏でした。

 C.H.パリー(1848-1918)という英国の作曲家は、名前だけは以前から聞いていましたが作品を演奏するのは今回初めて。英国では19世紀後半から20世紀にかけてホルストやエルガー、ディーリアス等を始めとする多くの作曲家が弦楽合奏曲を手掛けていて、この曲もそうした作品群の中の一つです。前奏曲−メヌエットのスタイルで−サラバンド−カプリース−パストラール−エア−フローリックという7曲から成り、全体に親しみやすい曲想の作品ですが、音の動かし方にちょっと独特で予測しにくいところがあり、そこがまた面白いところでもありましょう(聞く側にとっては・・・)。
 ヘンデルの協奏曲はヴァイオリン2本とチェロ1本を独奏群とし、緩−急−緩−急の4楽章形式を取る合奏協奏曲のスタイルで書かれた曲で、第二楽章はちょっと「メサイア」の最初の合唱「And the glory of the Lord shall be revealed かくて主の栄光は現れ」を思わせる曲想を持っています。しかしこうしたバロックの曲を、あたかもロマン派以降の作品に対するのと同様に、印刷された譜面を正確に弾くだけだと、特に古楽の演奏様式が普及してきた今日ではあまり面白くないのですね。基本的に生き生きとしたしなやかさが求められますし、表情の変化や装飾のあるなしなど、いろいろ仕掛けていけばさらに面白い演奏になるのですが。
 ドヴォルザークの弦楽セレナーデはこの団体が第1回の演奏会で取り上げた曲で、この演奏会について本ブログに書いた記事を見てみると「完成度を競うよりも「一生懸命練習しましたので、どうか皆さんも楽しみながら聞いてください」という雰囲気の団体であり演奏会であったと思いました。」なんて失礼な(!)ことを書いております(汗)。今回はそのリベンジで、私自身も6年前より格段に演奏しやすかったし、勿論アンサンブル全体も向上していました。ただ自分も含めて、必死さというかハングリーさというか、は逆にちょっと減ってるかも知れないと感じました。これはあまりよろしくありませんね・・・。

 終演後は例年どおり赤坂クーポールさんのケータリングでワインパーティー。今回は時節柄赤ワインはボージョレ・ヌーヴォーでした。白はスペインのワイン。その他ビール、ウィスキー、焼酎がありました。私はいつものように車で行ったのでもっぱらウーロン茶。しかしおいしい料理でお腹いっぱいになりました。へへへ。

 さて、これの翌週はいわき交響楽団の定期演奏会のエキストラで、12月にも本番が3つあります。これから年末に向けて忙しくなります。
| 自分が出演した演奏会 | 11:12 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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