2013.12.26 Thursday
明治の和本
「和本リテラシー」に興味を持ってから、これまでに「おぼろ月夜 五編」や「大洗磯前(いそざき)大明神本縁」などを入手して…その後はまあ、正直なところあまりはかばかしく進捗してはおりませんが(汗)、それでも変体仮名やくずし字に出会うごとに読んでみているうちに、だんだんと明治の初め頃の和本に興味が出てきました。
現代のわれわれは、[a]という音に対するひらがなは「あ」だし、[re]に対応するひらがなは「れ」しかないという風に、かなは一音一字が当然と思っていますが、そうなったのは明治33(1900)年の学校令改正に伴う措置によるものだそうで、つまりそれ以前は明治の御代になったとはいえ、[a]音に対応するひらがなは「安」をくずした「あ」以外に「阿」をくずしたものもあり、[re]音のかなは「れ」以外にも「礼」を別な形にくずした字があり、さらに「連」をくずした字もありといった具合で、そうした点では江戸時代と変わらない状況であったのです。
ただ明治に入ってからの和本は江戸時代のものより連綿(字と字をつなげて書く)がきつくなくて一字一字が判別しやすく、特に小学校用の教科書は子供向けに配慮されていて超読みやすいので、私のような和本リテラシー初心者には江戸時代のものより明治前期のものの方が読みやすいということがわかってきました。そして明治時代の和本は江戸時代の和本よりおおむね安価で入手でき、さらにそうした私の和本リテラシー熱に合わせるかのように、土浦の古書店の店頭にもぼちぼちと和本が並ぶようになってきたのです。
そこで先日ひさしぶりに土浦の古書店を訪ねて、明治の和本を何冊か仕入れてきたので、長文になりますがここに紹介しようと思います。
現代のわれわれは、[a]という音に対するひらがなは「あ」だし、[re]に対応するひらがなは「れ」しかないという風に、かなは一音一字が当然と思っていますが、そうなったのは明治33(1900)年の学校令改正に伴う措置によるものだそうで、つまりそれ以前は明治の御代になったとはいえ、[a]音に対応するひらがなは「安」をくずした「あ」以外に「阿」をくずしたものもあり、[re]音のかなは「れ」以外にも「礼」を別な形にくずした字があり、さらに「連」をくずした字もありといった具合で、そうした点では江戸時代と変わらない状況であったのです。
ただ明治に入ってからの和本は江戸時代のものより連綿(字と字をつなげて書く)がきつくなくて一字一字が判別しやすく、特に小学校用の教科書は子供向けに配慮されていて超読みやすいので、私のような和本リテラシー初心者には江戸時代のものより明治前期のものの方が読みやすいということがわかってきました。そして明治時代の和本は江戸時代の和本よりおおむね安価で入手でき、さらにそうした私の和本リテラシー熱に合わせるかのように、土浦の古書店の店頭にもぼちぼちと和本が並ぶようになってきたのです。
そこで先日ひさしぶりに土浦の古書店を訪ねて、明治の和本を何冊か仕入れてきたので、長文になりますがここに紹介しようと思います。