明治の和本
 「和本リテラシー」に興味を持ってから、これまでに「おぼろ月夜 五編」や「大洗磯前(いそざき)大明神本縁」などを入手して…その後はまあ、正直なところあまりはかばかしく進捗してはおりませんが(汗)、それでも変体仮名やくずし字に出会うごとに読んでみているうちに、だんだんと明治の初め頃の和本に興味が出てきました。
 現代のわれわれは、[a]という音に対するひらがなは「あ」だし、[re]に対応するひらがなは「れ」しかないという風に、かなは一音一字が当然と思っていますが、そうなったのは明治33(1900)年の学校令改正に伴う措置によるものだそうで、つまりそれ以前は明治の御代になったとはいえ、[a]音に対応するひらがなは「安」をくずした「あ」以外に「阿」をくずしたものもあり、[re]音のかなは「れ」以外にも「礼」を別な形にくずした字があり、さらに「連」をくずした字もありといった具合で、そうした点では江戸時代と変わらない状況であったのです。
 ただ明治に入ってからの和本は江戸時代のものより連綿(字と字をつなげて書く)がきつくなくて一字一字が判別しやすく、特に小学校用の教科書は子供向けに配慮されていて超読みやすいので、私のような和本リテラシー初心者には江戸時代のものより明治前期のものの方が読みやすいということがわかってきました。そして明治時代の和本は江戸時代の和本よりおおむね安価で入手でき、さらにそうした私の和本リテラシー熱に合わせるかのように、土浦の古書店の店頭にもぼちぼちと和本が並ぶようになってきたのです。
 そこで先日ひさしぶりに土浦の古書店を訪ねて、明治の和本を何冊か仕入れてきたので、長文になりますがここに紹介しようと思います。
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自分が出た演奏会:第九 in 牛久
第九in牛久プログラム  12月の三連休最後の一日、私の今年最後の演奏会が牛久でありました。毎年お手伝いさせていただいているMUSEオーケストラうしくの演奏会。今年はなんと「第九」、それも「合唱・オーケストラ・ソリスト すべて地元から 第九 in 牛久」です!世界で一番「第九」が演奏される日本でも、オケや合唱団が100以上もあろうかという東京でならともかく、地方ではつくば市の「つくばで第九」みたいに、合唱団は自前でもオケやソリストは外から呼んでくる公演が多いのではないかと思います。その点「すべて地元から」は、質・量ともにそれだけの人材を育て輩出しているということで、さほど大きいわけではない一地方都市でそれができるということは、これはけっこうすごいことですよ。厳密にいうと私みたいにお隣のつくば市や土浦市からの参加者もいましたけど、私はもう何年もこちらで弾かせていただいているわけですし、いいんじゃないですか、「地元」で。
 この演奏会は「第九」だけを全曲やる、という形ではなく、前半は地元ゆかりの音楽家たちによるソロやアンサンブル、後半がMUSEオーケストラうしくと第九 in 牛久合唱団による演奏という形でした。私はMUSEオーケストラうしくのお手伝いで後半のみ参加です。

第九 in 牛久
日時:2013年12月23日(月・祝)15:00開演
場所:牛久市中央生涯学習センター 文化ホール(茨城県牛久市)
曲目:2台のピアノのためのソナタ K.448(モーツァルト)
     鎌田恵梨華・上仲典子(ピアノ)

   プニャーニの形式によるプレリュードとアレグロ(クライスラー)
   ミッドナイト・ベル(ホイベルガー/クライスラー編)
   F.A.Eソナタより第三楽章「スケルツォ」(ブラームス)
     内藤知子(ヴァイオリン) 榊原道子(ピアノ)

   弦楽四重奏曲「ラズモフスキー」第1番より第一・第四楽章(ベートーヴェン)
     横田智子・小高根ふみ(ヴァイオリン)
     河村 泉(ヴィオラ) 上 朱可里(チェロ)

   歌劇「魔弾の射手」序曲(ウェーバー)
   交響曲第9番「合唱付き」より第三・第四楽章(ベートーヴェン)
     MUSEオーケストラうしく 第九 in 牛久合唱団
     和泉純子(ソプラノ) 紙谷弘子(アルト)
     谷河佳幸(テノール) 鈴木 優(バリトン)
    指揮:深谷裕子
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| 自分が出演した演奏会 | 22:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
自分が出た演奏会:東京サロンオーケストラ 特別養護老人ホーム蒲田演奏会
 東京サロンオーケストラは毎年12月に大田区立特別養護老人ホーム蒲田にお伺いして慰問演奏会を行っています。今年は12月21日の土曜日に行われました。前日は強い風雨で、都心では雪も舞ったらしいですが、この日はうって変って好天に恵まれました。私にとっては12月に4回ある演奏会本番の3つ目です。

東京サロンオーケストラ 特別養護老人ホーム蒲田演奏会
日時:2013年12月21日(土)14:00開演
場所:大田区立特別養護老人ホーム蒲田(東京都大田区)
曲目:ワルツ「春の声」(J.シュトラウスII世)
   ブルー・タンゴ(ルロイ・アンダーソン)
   「美しき日本」(山本正一:編曲)
   見上げてごらん夜の星を(永六輔:詞 いずみたく:曲)
   川の流れのように(秋元康:詞 見岳章:曲)
   リンゴの唄(サトウハチロー:詞 万城目正:曲)
   青い山脈(西條八十:詞 服部良一:曲)
   エーデルワイス(阪田寛夫:詞 リチャード・ロジャース:曲)
    アンコール曲
   故郷(文部省唱歌)
指揮:マティス・ルシュ
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| 自分が出演した演奏会 | 18:58 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
自分が出た演奏会:茨城大学管弦楽団 第39回定期演奏会
 ここのオケには1997年12月にエキストラとしてデビューを果たして以来ほぼ毎年呼んでいただいて、今年でまる16年になりました。今年も呼んでいただいたのはコントラバスの人数がなかなかそろわないからで、今回の出演者8人の内訳は現役2人、OB4人、私を含めてトラ2人…人数がそろわないとつらいよねぇ、ある日突然経験者5人くらいドドッと入団しないかねぇ。でも呼んでもらえなくなっちゃうと、それはそれで寂しい気がしそうですが。

茨城大学管弦楽団 第39回定期演奏会
日時:2013年12月14日(土) 14時開演
場所:ひたちなか市文化会館 大ホール(茨城県ひたちなか市)
曲目:交響詩「フィンランディア」(シベリウス)
   チェコ組曲(ドヴォルザーク)
   交響曲第9番「新世界より」(ドヴォルザーク)
     アンコール曲として
   「カレリア組曲」より第3曲「行進曲ふうに」(シベリウス)
指揮:直井大輔

 指揮者の直井先生には土浦交響楽団で長くお世話になり、茨大オケでも2年前の第37回定期演奏会でご一緒させていただきましたが、今回も私のことを覚えていてくださいました。ありがたいことです。
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| 自分が出演した演奏会 | 10:34 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
高校の後輩の訃報
 月曜日(12月9日)の朝メールをチェックしたら、知らない方からの「訃報」と題したメールが入っていた。訝りながらメールを開封すると、それは私の高校の後輩で本ブログにもときどきコメントをくださっていた safo さんの訃報で、彼女のパートナーとして闘病生活を支えてくださっていた方が、彼女のデスノートの指示によって送って下さったものだった。そういう方がいらっしゃることは彼女のブログで知ってはいたが、お名前までは存じ上げなかったのだ。

 彼女自身ブログで相当赤裸々に書いているからここに書いても差支えなかろうと思うが、彼女は30代でうつ病を発症、さらに40代半ばで乳がんが見つかり手術を受けた。がんはその後しばらくはおとなしくしていたものの5年後の一昨年末に再発し、それからの進行は速く、皮膚へも転移した。再度の手術と抗がん剤治療を受けながら約2年闘病を続けていたが、いただいた訃報によると今月の4日、入院先の都立多摩医療センターで亡くなったとのこと。
 うつ病とがんのことは彼女自身からも聞いてはいたが、そうなってからも本ブログを含むネット上のやり取りを続けてもいたし、何回か会う機会もあった。うつ病だといっても乳がんだといっても、顔を合わせれば高校時代と変わらない(もちろんお互いの年齢相応の変化は差っ引いての話だが)、私と13か月違いの可愛い可愛い後輩だった。享年51…早過ぎるじゃないか。
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| 暮らしの中から | 22:03 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
自分が出た演奏会:土浦交響楽団第67回定期演奏会
 12月1日の日曜日に土浦交響楽団第67回定期演奏会に参加しました。このオーケストラは年2回演奏会を行っていますが、私は前回の演奏会には東京サロンオーケストラの演奏会と日程が重なって参加できなかったので、一年ぶりの参加です。

リハーサル中土浦交響楽団 第67回定期演奏会
日時:2013年12月1日(日)14時開演
場所:土浦市民会館 大ホール(茨城県土浦市)
曲目:大序曲「1812年」(チャイコフスキー)
バレエ「レ・シルフィード」より(ショパン/ダグラス編)
No.1 Prelude - No.2 Nocturne - No.3 Waltz - No.5a Mazurka - No.8 Waltz
交響曲第3番「英雄」(ベートーヴェン)
 アンコール曲
劇音楽「アテネの廃墟」より 軍隊行進曲(ベートーヴェン)
指揮:田崎瑞博
ハープ:成田しのぶ(「レ・シルフィード」)

 実は今回の演奏会は当初「ナポレオンとフランス軍」というテーマが設定されていて、「1812年」と「英雄」の間にはもともとサン=サーンスの「アルジェリア組曲」が組まれていました。ところが今年1月にアルジェリアで邦人拘束事件が発生し犠牲者が出たことから、「アルジェリア組曲」は取りやめ、ロシアとフランスの間にあるポーランドのショパンの作品をロイ・ダグラスがオーケストラ用に編曲した「レ・シルフィード」に差し替えて今回のプログラムとなりました。
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| 自分が出演した演奏会 | 08:25 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
自分が出た演奏会:東京サロンオーケストラ 板橋区立板橋第三中学校新校舎落成記念演奏会
 東京サロンオーケストラはコンサートホールで演奏会を行う以外に、学校や老人ホーム等での演奏を積極的に行っています。今回は東京都板橋区の区立板橋第三中学校の新校舎落成を記念して演奏会を行いました。生徒・先生の他に地域の皆さんにもお出でいただいて楽しい演奏会になりました。平日の演奏会ですが、仕事も少ない折から会社は休んで参加しました。

板橋区立板橋第三中学校 新校舎落成記念演奏会
日時:2013年11月27日(水) 13:30から15:30
場所:板橋第三中学校 体育館(東京都板橋区)
曲目:板橋第三中学校校歌(土岐善麿:詞 信時潔:曲)
歌劇「カルメン」より 第一幕への前奏曲(ビゼー)
ワルツ「春の声」(ヨハン・シュトラウスII世)
楽器紹介(各楽器ごとに曲のさわりを8小節程度)
ポルカ「雷鳴と電光」(ヨハン・シュトラウスII世)
指揮者コーナー (「カルメン」第一幕前奏曲)
行進曲「威風堂々」第1番(エルガー)

〜休憩〜

バレエ「白鳥の湖」より 情景(チャイコフスキー)
歌劇「ジャンニ・スキッキ」より アリア「私のお父さん」(プッチーニ)
歌劇「椿姫」より 乾杯の歌(ヴェルディ)
合唱曲「夢の世界を」(芙龍明子:詞 橋本祥路:曲)
映画「風の谷のナウシカ」より(久石譲)
 アンコール曲として
ミュージカル「オペラ座の怪人」より(A.ロイド・ウェッバー)

指揮:中林昭博
独唱:貝塚寛子(「私のお父さん」・乾杯の歌) 金田 誠(乾杯の歌)
合唱:板橋第三中学校生徒のみなさん(「夢の世界を」)
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| 自分が出演した演奏会 | 06:37 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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