今も覚えている景色 〜東大阪〜
 例によってまた旅の虫がうずき始めましたが、例によって予定が一杯で動くに動けず、こんなときは旅の思いを綴るしかないことだなぁ・・・

ー・ー・ー・ー・ー・ー

 私が子供の頃に見たあの景色は、今でも見られるのだろうか。

 大阪平野と奈良盆地を境して、生駒(いこま)山地が南北に走っている。主峰の生駒山の標高は642mで、それ以外はおおむね300〜400mの山々が連なっている。奈良公園の東にあるあの一面芝生の若草山だって342m、筑波山は877mあるのだから、生駒山地はそれほど高いわけではなく、奈良側からは穏やかでなだらかに見える。しかし大阪側は傾斜がきつく、大阪平野から見ると聳え立っていると感じられるらしい。この山地を東西に越える峠は古くからいくつかあるが、たとえば暗峠(くらがりとうげ)を歩いて越えてみると、奈良側と大阪側の違いがよくわかる。私は奈良側から大阪側に越えたのだが、だらだらと長い坂道を散歩気分で登ってきて峠を越えると、とたんに大きくジグザグを描きながら下る急傾斜の道になる。東側と西側でまるで違う非対称の山容を実感させられる。

 大阪の難波と奈良を結ぶ近鉄奈良線は、この生駒山地をトンネルで越えている。奈良側から電車に乗ると、生駒駅を出た電車はすぐにトンネルに入り、生駒山の北側をほぼ東西にまっすぐ越える。トンネルを出るとすぐに石切(いしきり)駅があり、電車はここで大きく左にカーブを切り、しばらくの間は生駒山地の西側の山腹をへずるように南へ進む。そして今度は右に大きくカーブを切って真西を向き、大阪平野の喧騒の真っ只中に下りて行く。
 電車が生駒山地の山腹を走っている間、君は緑濃く聳える東の山側を見ているか。それを悪いとは言わないが、ほら、一度は西側のドアの傍に立って、眼下に一面に広がる大阪平野の東の端、東大阪市の街並み・家並みを見てごらん。
続きを読む >>
| 地域とくらし、旅 | 20:44 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
リージョン1用PC
Bernstein DVD 買っちゃいました!以前から見たいと思っていた LEONARD BERNSTEIN'S YOUNG PEOPLE'S CONCERTS with the NEW YORK PHILHARMONIC のDVD。しかし相変わらずボーナスも出ないのにこんなことしてて大丈夫なのか!?

 中味はこれからじっくり見ていくとして、実はこのDVDは米国からの輸入物で、日本で普通に使われているDVDプレーヤーやパソコンでは見られないのです。DVDにはリージョン(region:地域)コードというものがあって、あるリージョン(地域)用に作られたDVDはそれ以外の地域では見られない、というのが建前らしい。米国はリージョン1、日本はリージョン2に属しているので、米国用のDVDが日本のDVDプレーヤーやパソコンでそのまま見られるというわけにはいかないのです。DVDによってはリージョンフリーでどの地域でも見られますというものもあるらしいが、バーンスタインのこれはしっかりリージョン1と明記されています。

リージョン1<(右)上のDVDのケース裏側。ご覧のとおり「Region 1」と表示されています。>

リージョンフリー<(左)別のDVDの表示。世界地図の上に ALL と表示され、リージョンコードの設定に関係なくどこでも見られます。>

続きを読む >>
| 暮らしの中から | 09:30 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
一人で「渡良瀬橋」ツアー
 8月半ばの暑い日、森高千里の名曲「渡良瀬橋」の舞台、渡良瀬橋と足利市をぶらぶらしてきました。♪北風がとても冷たくて♪ という季節とは全然違うし、橋からの夕日も見なかったけど、無理やり歌の世界に浸りこんできました(笑)。以下♪ ♪内は歌詞のフレーズです。

 ♪電車にゆられこの街まで♪ ということで、つくばからTXで北千住へ行き、東武の特急「りょうもう」に乗ります。思えば新幹線以外の優等列車に乗るのは何年ぶりだろうか(普段はケチなので)。静かで滑らかな走行感は実に快適。しかし「(電車に)ゆられ」という風情はちょっと希薄です。歌中の「あなた」が東武線を利用したのなら、やはり普通電車でないと・・・などと要らぬ心配をしているうちに足利市駅に到着。北千住から3駅目、約1時間の小旅行。

りょうもう乗車券・特急券<(左)この1枚の切符から始まりました。>

りょうもう入線<(右)「りょうもう」の入線。さすがに優等列車らしい面構え。私の記憶にある東武の特急といえば茶色の濃淡の「けごん」「きぬ」で、「りょうもう」は赤字に白ラインながら外観的には普通の四角い電車でした・・・40年くらい前の話ですが。>

車内で予習<(左)快適な車内で「渡良瀬橋」を聞きながら気分を盛り上げる。実はもう十分盛り上がっているのですが。>

 足利市駅からすぐに渡良瀬川を渡る橋は中橋で、渡良瀬橋までは上流方向に少し歩かなければなりません。川岸の堤防の上を歩ければ気分が盛り上がるのですが、残念ながら右岸の堤防上に道は付いていません。仕方がないのであまり風情のない道をしばらく歩き、目的の渡良瀬橋の南詰めに出ました。
 さぁいよいよ橋を渡るぞ!と思いましたが、ふと見ると左手の高みに登る道があります。上に浅間神社があるようです。私は訪れた場所で最初に見かけた神社にはお参りしてご挨拶と旅の安全をお願いしていくことにしていて、また民俗学者の宮本常一(みやもと・つねいち)が故郷を出るときに父から言われた教えの中の「高い所があったら登ってみろ」(大意)も思い合わされたので、橋を渡る前にまずはこちらにお参りしていくことにしました。

足利市駅北口<(左)足利市駅北口。今思えば南口の方が繁華かも知れませんが、やはり渡良瀬川に面したこちら側に下りてしまいました。>

渡良瀬橋南詰<(右)渡良瀬橋の南側の交差点。その名も「渡良瀬橋」です。橋の北側の交差点は「渡良瀬橋北」。それに合わせてこちらの交差点名が「渡良瀬橋南」にならなかったのはちょっと有難い気がします。>

浅間神社ペタンコ祭り<(左)浅間神社へ登る途中にある案内板。ペタンコ祭りとは毎年6月1日の山開きの日に、その一年に生まれた赤ちゃんの額に神社の御朱印を押していただき、無病息災、無事成長を祈願する祭礼だそうです。>

浅間神社周辺案内図<(右)やはり神社への途中にある周辺案内図。これによるとこれからお参りするのは女浅間神社で、「渡良瀬橋」交差点をはさんで斜め向かいに男浅間神社があるらしい。浅間神社が男女一対になっている例を私は他に知らないのですが、珍しいのではないでしょうか。>

浅間神社から足利市街を望む<(左)浅間神社のすぐ下からは足利市街方面を望むことができます。すぐ下に見えている堤防は右岸で上に道はありませんが、川原は緑地公園として整備されていて下りられるようです。♪北風がとても冷たくて風邪をひいちゃいました♪ というのはここでの出来事か?>


続きを読む >>
| 地域とくらし、旅 | 23:23 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

CALENDAR

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< August 2012 >>

SELECTED ENTRIES

CATEGORIES

ARCHIVES

RECENT COMMENT

RECENT TRACKBACK

MOBILE

qrcode

LINKS

PROFILE

SEARCH