最近聞いた演奏会:佳秋カルテットのチャリティーコンサート
 あの地震から2週間半ほど経ちました。「もう2週間経ったのか」という気もするし、「まだ2週間しか経ってないのか」という気もしますが、いずれにしてもつくばではライフラインはすっかり復旧し、ガソリンスタンド渋滞もほぼ解消しました。代わって今度は放射能汚染報道の影響でペットボトル入りのミネラルウォーターが払底、わが茨城県産のホウレンソウやかき菜も放射性物質が検出されたため出荷自粛となり、茨城県産野菜の風評被害が強く懸念される今日この頃です。
 ちなみに今日(3月29日)のニュースでは、福島県須賀川市で早くから有機栽培に取り組み、おいしくて安全な野菜や米を作り続けてきた篤農家が、自ら作ったキャベツが放射性物質の検出により摂取制限を受け、「福島の野菜はもうだめだ」と絶望して縊死(いし)したとのこと。何とも暗澹たる気持ちになりました。

 そんな状況の中、少しでも被災地を援助しようと、私が住んでいるつくば市梅園にあるキディー英会話教室を会場にチャリティーコンサートが開かれました。

佳秋カルテット 東北関東大震災復興支援チャリティーコンサート
日時:2011年3月27日(日)14時開演
場所:キディー英会話教室サロン(茨城県つくば市)
演奏:佳秋カルテット
   松本佳秋(Vn.1) 田代藍(Vn.2) 啼鵬(Va) 野村奈美(Vc)
曲目:ニューシネマパラダイス(E.モリコーネ)
   管弦楽組曲第3番より ガヴォット(J.S.バッハ)
   ダンデライオン(松任谷由美)
   守ってあげたい(松任谷由美)
   Along With You(啼鵬)
   アイネ・クライネ・ナハトムジークより 第四楽章(モーツァルト)
    アンコールとして
   管弦楽組曲第3番より アリア(J.S.バッハ)

編曲は全てNHKの連ドラ「てっぱん」の劇中音楽の作曲者にしてマルチプレーヤーの啼鵬氏。このカルテットの主宰者の松本佳秋さんは啼鵬氏の実弟で、国立音大でヴァイオリンを学んだ後看護学校を卒業して、現在は看護師として夜勤もこなす傍ら演奏活動を行っています。
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| オーケストラ活動と音楽のこと | 23:48 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
音楽の出番

 音楽愛好家や音楽を生業とする方々の多くが、このたびの震災に臨んで、災害と音楽との関わりについていろいろと考えた、あるいは今も考えていることと思いますし、私も自分の経験から、あるいは他の方々の意見に触れて、いささか考えるところがありました。そのような折も折、一昨日(2011年3月22日)の日本経済新聞朝刊の文化面に掲載された指揮者の山下一史(やました・かずふみ)氏の「音楽の出番を待つ」という文章が、私の考えと近いように思われたので、この文章をもとに私の思うところを書いてみたいと思います。
 なお山下氏には、茨城県で開催された2008年の国民文化祭のオーケストラの祭典・一般の部でベルリオーズの「幻想交響曲」を振っていただいた(私はコントラバスのトップを務めさせていただきました)こともあり、氏に対する敬愛の念は深いのですが、今回は文章を簡略にするため、敬語表現は省略させていただきます。

 氏はその日仙台市青葉区の青年文化センターにいて、仙台フィルの本番前の最終リハーサルの14分前に地震に襲われたとのことで、罹災後何日か仙台に滞在後帰京するまでの経験と見聞を述べ、さらに仙台フィルの演奏会が6月まで中止となったことに触れ、「・・・ただ都市のインフラが整備されたら即座に再開という訳にはいかないように思う。少なくとも人々の今日一日の生活が成り立ち、明日への不安も和らぎ、何よりもこの震災で受けた大きく深い傷が少しでも回復する兆しが見え、人々から求められるまで待つべきだと思っている。」との意見を記し、「でも、音楽の出番は必ず来る。(中略)その日が一日も早く訪れることを心より願っている。」と力強く結んでいます。

 私はここで氏が「少なくとも・・・人々から求められるまで待つべきだ」と書いている、そのことに強く共感します。音楽は確かに人の心を癒し、慰め、励まし、力を与えることができます。だから「何を待つ必要があるのか、ホールがなくてもなぜ今すぐに街角へ出て、避難所へ行って、演奏をしないのか」と思う人もあるかも知れない。しかし私の経験では、音楽が人の心に届くかどうかは、音楽を聞く人の心の状態に大きく左右されます。だから今すぐではなく、待つことが必要だと思うのです。

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| オーケストラ活動と音楽のこと | 12:45 | comments(7) | trackbacks(0) | pookmark |
自転車にフロントバッグを付けた
フロントバッグ ガソリン節約のため買い物や外出にできるだけ自転車を利用したいのですが、これまで私の自転車にはバッグやカゴなどのモノを入れる装備がなかったので、昨日市内の自転車ショップに行ってフロントバッグを買ってきました。ナイロン製で底部と上部背面に固定用のマジックテープ(ベルクロ)があり、上部のフラップはプラスチックのファスナーで開閉。前面にやはりプラスチックのファスナーつきのポケット、左右にも小さく薄いものなら上から突っ込めるサブポケットがあり、フラップ上面は透明の地図ポケットになっています。底面と側面はプラスチック板が入って型崩れを防いでいます。買い物や日帰りツーリングには十分なもの。これでできるだけガソリンを節約しよう。今車に入ってるガソリンで来週いっぱいは給油せずにもたせたい。

自転車に付けた姿<右は実際に私の自転車に付けたところ。ご覧のとおりやや小ぶりのバッグです。ハンドルがランドナーバーという下が広がっているタイプのものなので、余計小さく見えますね。でもワインの瓶なら入るし、上だけが開くので一升瓶ならフラップを閉めなければ入れられる・・・って、酒買うのにしか使わんのかい!(もちろんそんなことはありません)>

| 自転車 | 10:46 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
地震以来久しぶりに音楽が聞きたくなって

あの地震以来久しぶりに音楽が聞きたくなって
ドヴォルザークのチェロ協奏曲と
スメタナの「モルダウ」を聞きました。

地震のせいで床一面に散らばったCDの中から
「あれを聞きたい」と思って
探し出して聞きました。

とてもよかった。
それだけ。

| オーケストラ活動と音楽のこと | 13:57 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
私の地震日記 5. 地震5日目(3月15日)

 地震があってから5日目、計画停電2日目です。今朝も水は順調。つくば市から水道完全復旧のアナウンスはまだないのですが、ネットの情報によると漏水箇所を直しながら順次通水しているようなので、時間の制限なく水が来ているということは、少なくともこの地区はもう大丈夫ということなんだろう。

 ところでお恥ずかしい話ですが、私はこの日テレビのニュースを見て初めて知りました。あの計画停電って輪番制、つまり自分の地区の属するグループは変わらないが、停電の順番は日替わりで変わるんですね。私ゃ自分ちは第1グループだから毎日々々朝晩2回停電するんだと思っていましたよ(^^;)。今日の一番は第3グループで、それから順次第4・第5・第1・第2と続き、第3と第4は2回目の停電もアリとのこと。おぉ、それじゃ我が家の今日の停電は会社に行ってる間にほぼ終わるし、会社(第3グループ)も朝のうちちょっとかかるだけで、業務には概ね支障がない。よかったよかった。

 ところが出勤途上に聞いた茨城放送によると、茨城県の全域が今日(3/15)から計画停電の対象から外れるとのこと。対象地域である1都8県のうち茨城県の被害が最も大きいので、千葉県の旭市・浦安市・香取市などの被災地とともに計画停電の対象から除外されたらしい。
 それは正直言ってうれしいが、ちょっと複雑な気分です。強敵との戦いに備えて気分が盛り上がっていたのに肩透かしを食って拍子抜けしたということもありますが、同じ茨城県でも福島県に近い県北や海沿いの鹿行(ろっこう)地域と、私の住んでいる県南や埼玉・栃木と境を接する県西(けんせい)地域とでは被災の程度がかなり違うはず。少なくとも自分のところはライフラインもほぼ復旧して、隣接する千葉・埼玉・栃木などと条件はおそらくイーブンなのに、自分だけ外してもらっちゃってよかったのかな、という気持ちがするのです。想像するに東電は、昨日自分のチョンボで茨城県内の被災地に計画停電を実施しちゃって批判を浴びたので、「いや茨城県内でも県南・県西は他県と変わらないでしょ」と言えないで茨城県全域まとめて除外しちゃったのではないのかな、あくまでも想像ですが。
 ともあれ、これから長い戦いになると覚悟していた強敵が自滅のような格好で消えてくれたのは有難いことです。今後この計画停電が無用の混乱なく実施され、その間に電力供給の目途がついて、計画停電自体できるだけ早く終了するといいですね。

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| 暮らしの中から | 13:45 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
私の地震日記 4. 地震4日目(3月14日)
 地震があって4日目。地震後初めて朝から出勤する月曜日で、昨夜いささか唐突に発表された感のある「計画停電」の初日でもあります。
 さて、朝の5時過ぎに朝食担当の私が台所に立って何気なく水道をひねってみると、おぉ、水が出た!ネットで確認すると、朝6時から9時まで部分給水を実施するらしい。実際にはまだ6時はるかに前ですから完全なフライングですが、朝食の時間帯にこれは有難い、買い置きのパン、ひき肉入りの卵焼き、電子レンジでチンした青梗菜、牛乳、ヨーグルトの朝食を、水が出るのをよいことに、今回は食器にラップを敷かないでいただきました。ほんとに9時まで水が使えるのか一抹の不安があるので、食べ終わった食器は速攻で洗います。部分給水が実施されるようになったということは、本格的な給水への復帰も間もなくなのか?、と期待がふくらみますね。

 ところで、我が家のある地区は計画停電の5つのグループのうち、午前6時20分から10時までのうち約3時間と16時50分から20時30分までのうち約3時間、つまり1日2回の停電が予定されている第1グループに属することになりました。5つのグループのうち1日2回停電が予定されているのは第1と第2の二つだけで、ことに第1グループの2回の停電時間帯はそれぞれ朝食と夕食の時間にばっちり重なっています(^^;)。う〜む・・・
 しかも今日の第1グループの朝の停電は実施直前に中止され、しかしまた「実施するかも知れない」となり、けっきょく中止され、続く第2、第3、第4グループの停電も、はかばかしい情報提供がないまま結局今日は実施されませんでした。何でも大手企業の工場の操業停止等により電力使用が予測以上に控えられたために、結果として計画停電を実施するには及ばなかったということらしい。それはそれでよいことですが、「計画停電」というストーリーからすると、これって何だか狼少年っぽくないか?

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| 暮らしの中から | 19:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
私の地震日記 3. 地震3日目(3月13日)
 地震の翌々日、3日目です。夜間の揺れも大きなものは少なくなってきたのか、度胸がついたのか、それともただ鈍感になったのか(^^;)、朝はゆっくり起きました。今日は日曜日、昨日よりぐっと暖かくなって、普通なら絶好のお出かけ日和(花粉さえ気にしなければ・・・)。しかし相変わらず断水は続いているし、ここはやはりライフラインが復旧している阿見町の会社の掃除(天井の石膏ボードの細かい破片がそこらじゅうに散らばっているので)に行って、ついでにつくば市では貴重な水をもらって来ようということで、皿が汚れないようにラップを敷き、シリアルに牛乳、ヨーグルトで朝食を済ませ、午前11時頃、家内と一緒に出かけました。

 昨日までは道路の状況が心配だったので、会社への往復には遠回りをして大通りを使っていましたが、今朝は普通の通勤ルートを通って会社へ行きました。途中で陸上自衛隊の補給処を通ったら、「災害派遣」と表示した自衛隊車両が何台も出て行くところでした。
 農村部に入ると、瓦が崩れてしまったらしく屋根にブルーシートを掛けた家が目に付きます。しかし道路には特に傷んだところもなく、無事に会社に着きました。
 家内と会社中に掃除機をかけ、その代わりトイレを使わせてもらい、野菜を洗わせてもらい、水を10数リットル(水用ポリ容器とペットボトル持参)分けてもらい、お湯を沸かして持参のカップヌードル(わが家の備蓄食料だが賞味期限切れだった ^^;)の昼食を摂らせてもらいました。ありがたい。阿見町はいい所です〜。

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| 暮らしの中から | 22:05 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
私の地震日記 2. 地震翌日(3月12日)
 地震の翌日。昨日と同じく晴れてよい天気です。朝は買い置きのパンと卵焼き。水で食器を洗うのはもったいないので、皿にアルミホイルを敷いて汚さないようにして食べました。
 家内はそれから職場へ出て行きましたが、私の方はとにかく阿見町の電気が復旧しないことには会社に行ってもしょうがないので、地元のラジオ茨城放送やテレビの報道を見ながら散乱したものの片付け。昨夜は割れた食器の片付けやら寝るためのスペース作りやらで緊張感があったのでそれなりにはかどりましたが、一夜明けてみるとそこまでも緊張感がないので、正直だれ気味(^^;)。昨夜一度断水した水は、朝のうちしばらくは弱いながら出ていましたが、そのうち出なくなりました。うーむ、やはり本格的に断水生活を覚悟しなければならないようです。

 そのうち茨城放送が阿見町全域で電気が復旧したと伝えたので10時過ぎ頃出社。この日は渋滞もなく信号も機能していました。出勤途上に見ていると、コンビニはほぼ開いており、ガソリンスタンドには車の列、ドラッグストアのマツモトキヨシには人の行列ができてました。カスミ阿見店(スーパー)では店外に人だかりがあったので、店外での販売中か。ファミレスなどのチェーンの飲食店は休業している様子。
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| 暮らしの中から | 18:24 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
私の地震日記 1. 地震当日(3月11日)
 東日本一帯を襲った巨大地震が私の暮らしにどんな影響を及ぼしたか、ミクロな震災日記です。

 3月11日の14時46分に発生した東日本大地震、つくば市周辺は震度6弱だかだったようです。私の勤めている会社は鉄骨造りの平屋なので倒壊等の心配はありませんでしたが、私のデスクトップPCは机上から転落、だだ、大丈夫か?・・・その他書類の散乱は言うに及ばず、クリーンルーム内でもいろいろ飛んだり落ちたりしているようですが、肝心の電気が一度停電して復旧したものの、直後の大きな余震で再び停電したまま復旧せず、これでは会社にいても何もできないので、とりあえず飛び出した書類等だけざっと片付けて午後5時前に退社、車で帰宅の途に着きました。
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| 暮らしの中から | 17:21 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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