そんな中、最近ブルックナーの交響曲に触れて心癒されてます。きっかけは先月のN響アワーの時間に放送されたスダーン / 東京交響楽団による交響曲第8番。残念ながら個人的に一番の聞きどころの第三楽章はカットされていましたが、「そういえば最近ブルックナーはご無沙汰だったなぁ」と改めて思いました。
高校卒業までブルックナーもマーラーも未経験だった私は、大学のオーケストラの同期の某君からことあるごとにブルックナーの魅力を吹き込まれていたのですが、先にマーラーに目覚めてしまい(若かったのですなぁ)、ブルックナーに親しむようになったのは比較的遅かったように思います。
しかし時間に余裕がある学生時代にマーラーとブルックナーの交響曲に触れることができたことは幸運でした。というのは、この2人の交響曲はとにかく長大で、さらに対位法を駆使して書かれているために、私がこの2人の作品に親しめるようになるにはかなり時間がかかったからです。しかしこの時期にバッハの「フーガの技法」をスコアを見ながら聞き込んで対位法に親しんでいたことも幸いし、やがて辛うじて入手したブルックナーの交響曲第7番、8番、9番のスコア(当時は国内版スコアはなく輸入版は高価だった)とにらめっこしながら聞くのが至福の楽しみとなりました。
<写真の上3冊が学生時代に買ったブルックナーのスコア(左から7番・8番・9番・・・って、見た目変わんないし ^^;)。当時学生に手が届いたのは旧・東独ブライトコプフがカバーしていたハース版か、オイレンブルクから出ていた改訂版くらいで、下の水色表紙のノヴァーク版は値段が倍くらいしたので社会人になってから買いました。今は音友からノヴァーク版が出てますが、当時は国内版はなかったのだ。今の人は幸せですよ。>