デジカメの憂鬱
 フィルム代やDPE代もかからず、ネットとの相性もよいデジカメ。私も使ってはいますが「愛用」とは言えないな、と思ってます。なぜなら、現在のデジカメにはいくつか不満があるからです。

不満その1 オートフォーカス(AF)が嫌い
ピント合わせ 今やほとんどのカメラがオートフォーカス(AF)ですが、私はこれが大嫌い。ファインダーを見ながら任意のものに手でピントを合わせれば直感的で速いのに、自分の頭の中の絵をいちいちキカイの操作に置き換え、さらにキカイが結果を出してくるまで、たとえコンマ何秒かの間でも自分が手を出せないまま待たされる。それが嫌です。キカイの方が速くて正確に合わせたとしても嫌だし、まして被写体にコントラストがなかったり暗かったり細かったりしてピント合わせに失敗しようものならもう【怒】!
 レンズのフォーカシングリングを手で回せば、自分の頭の中の絵をそのまま直接カメラに伝えることができるのに、わざわざキカイを介在させる気にはとうていなれません。私の目も老眼や白内障などでだんだん劣化しつつあるようですが、直感的に自由自在にピントを合わせて絵づくりする快感はやはり他に代え難いのです。
<写真は手近にあった Nikon FM(初代)のマニュアルから。オートフォーカスが製品化されるのはもう少し後のことで、しかも初期のものは機構が大きく重く遅かった。実用になったのはミノルタ(当時)のα7000以後のこと。>

不満その2 ファインダーを使いたい
カメラの構え方 カメラ背面の液晶画面を見ながら撮るのがデジカメの基本ですが、これにもなじめません。当然カメラを体から離して保持することになり、ファインダーを覗きながら両手と額で保持するのに対してブレが気になるし、真夏の野外など明るいところでは、外光を遮る仕組みのない液晶画面が見にくいときもあるので、私は主にファインダーを使いたいのです。
 ところがコンパクトタイプのデジカメのほとんどはファインダーがなく、一眼レフタイプのものでも見え方がフィルムカメラのものより劣り、ファインダーを見ながらのピントを合わせが心もとないものもあります。操作上の情報や撮影結果の確認、三脚を使った撮影などは液晶で、手持ち撮影はファインダーで、両方活用したいのですが。
<同じく Nikon FM(初代)のマニュアルから。ワキを締めてひじを体につける、軽く顔に押し当ててカメラを固定する、シャッターを切るとき呼吸を止める、基本ですね。ところで当時はモデルというとなぜか白人男女と決まっていて、この後に出てくる被写界深度の説明など作例のモデルは白人女性。ニコンのカメラは実際に海外へも輸出されたのだからまだいいけど、スーツやなんかのモデルも決まって白人男女だった(今でもそうかな?)。体型が違うんだからかっこよく見えるに決まってるっつーの。着るのは日本人男性のおいらなんだがのー(汗)>

不満その3 一眼レフは大きすぎ
 デジタル一眼レフのごろっとした形も気に入らない。どれも右手のグリップが大きすぎです。AF だの手ぶれ防止だのといろんな機構を詰め込んでカメラが重くなり大きな電池も必要になり、それであんな大きなものが付いたのでしょうか。見るからに不細工で重そうで持って出る気になれません。
 しかもシャッターレリーズは相変わらずグリップの上端に付いていますが、あんな太いもの握らせるのなら、いっそグリップに埋め込んで水平に押し込むようにすれば、人差し指を伸ばしたり手首をひねる必要がないと思う。もちろんでかいグリップが無いに越したことはありません。

 そういうわけで、私の望むデジカメは、
1. 明るくピントの山がつかみやすいファインダーを見ながら、手動でピント合わせできる。
2.小さく、軽い。
というものなわけですが・・・。
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| 写真とカメラ | 11:56 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
JR南武線の旧・西府駅と旧・本宿駅 その3(最終回・現地調査編)
 今は消えてしまったJR南武線(旧)西府駅と本宿駅の今を訪ねよう計画(仮称)に関する最終報告です。長文注意。

 さて、旧版地形図で片付かなかった問題の解決と現状確認のため、いよいよ現地調査を行うことにしました。今回の調査の主要な目的は
1.本宿駅があった位置の確定
2.現在はマンション群になっている府中第五小学校の東隣の一画の素性調べ の二つ。さらに
3.本宿駅、旧・西府駅があった場所の現状確認 を行います。うーん、わくわく♪

まず大國魂神社へ
 2009年8月14日(金曜日)午前10時18分、本日の調査地点への入り口となる京王線府中駅に降り立ちました。ところで府中といえば武蔵国の総社、大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)。隠れ多摩ファンを自認する私ですが、実は今までお参りしたことがない(汗)。そうだ、まずは大國魂神社にお参りしてから今日の現地調査を始めることにしよう。

 ここで本日の現地調査行程図をご覧ください。平成18年の地図なので、今年開業した(新)西府駅は載ってませんが。
午前中の行程
 まずは府中駅−(徒歩)−大國魂神社参拝。ここから現地調査の行程に入ります。
大國魂神社−(徒歩)−府中本町駅−(南武線)−西府駅 ここで本宿駅周辺の現地調査
西府駅−(徒歩)−甲州街道の西府橋 ここで旧・西府駅跡地の現地調査
その後は西府駅へ歩いて戻り、再び南武線で府中本町駅へ戻ります。
 午後は旧国鉄下河原線の軌道跡の下河原緑道を南下して「府中市郷土の森博物館」で資料調査の予定。この時点の天気はうす曇ですが、暑くなりそうだ・・・
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| 地域とくらし、旅 | 12:12 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
JR南武線の旧・西府駅と旧・本宿駅 その2(旧版地形図で確認編)
 今は消えてしまったJR南武線(旧)西府駅と本宿駅の今を訪ねよう計画(仮称)のその後の進展状況の報告です。

 本日(8月11日)つくば市北郷(きたさと)の国土地理院本院へ行き、旧版地形図の閲覧と謄本交付を受けました。ここには「地図と測量の科学館」が併設されていて、今日は夏休み中とあって保育園や中学校の団体での見学もあり、大変賑わってました。私は今まで何度も来てますが、駐車場がほぼ満杯になっていたのは今日が初めてでびっくりした〜。
 旧版地形図の閲覧・謄本交付を行っているのは「地図と測量の科学館」とも通路でつながっている情報サービス館。受付で申し込むとカウンターの脇にある閲覧用のディスプレイへ案内され、操作方法を教えてくれます。地形図の図歴画面(こちらで提供されているのと同じもの)クリックしていって見たい図の「リスト番号」を調べ、この「リスト番号」をキーに、地形図データのアーカイブから当該地形図の画像データを選択して閲覧するシステムになっています。図歴画面からリスト番号を直接クリックできると直感的に操作できるんですが、そうはなってません。地形図データはディスプレイ上で拡大・縮小・スクロール可能。閲覧自体は無料ですが、氏名・住所・閲覧目的等申請書への記入が必要。
 有料で交付される謄本も基本的にはこの画像データのプリントアウトと思われますが、しかるべき用紙に印刷され、「この写は原本と相違ないことを証明する」という赤いゴム印を押してくれます。一色刷の地形図は1部500円。カラーは頼まなかったので価格は不明(原図が一色刷なので)。代金は申請書に必要金額の収入印紙を貼って納めます。収入印紙は「地図と測量の科学館」の売店で購入できます。
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| 地域とくらし、旅 | 19:01 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
自分が出た演奏会:アンサンブル・ゴンベェ第2回定期演奏会
ゴンベェチラシ 昨年の第1回定期演奏会に続いて、今年も「アンサンブル・ゴンベェ」の第2回定期演奏会に参加しました。昨年に続いて今年も演奏会終了後のワインパーティー付き。演奏会そのものは入場無料ですが、ワインパーティーは有料・要予約です。
 しかしここだけの話、クーポール青山店のケータリングのお料理にビール・ワイン・ソフトドリンクが(準備した分だけですが)飲み放題でこのお値段はお得だと思う。しかも弦楽アンサンブルまで付いてですから皆様来年はぜひご予約を・・・こらこら何てこと言ってんだ(怒)、あくまで演奏がメインですから!

アンサンブル・ゴンベェ第2回定期演奏会〜弦楽合奏の調べと葡萄酒の宴〜
日時:2009年8月9日(日) 15:00開演
場所:コア石響(東京都新宿区 JR四谷駅近く)
曲目:ディヴェルティメント K.138(モーツァルト)
   セント・ポール組曲(ホルスト)
   組曲「ホルベアの時代から」(グリーグ)
    アンコールとして
   「プリンク・プランク・プランク」(L.アンダーソン)
指揮(客演):佐藤 迪(ホルスト、グリーグ)

<写真はこの演奏会のチラシ。左下に白く輝いているのがこのアンサンブルの名前のもとになった猫・ゴンベエですが、残念なことに昨年昇天してしまったので、羽がついてます。>
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| 自分が出演した演奏会 | 20:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
自分が出た演奏会:オーケストラ・ミューズ第5回演奏会
 先週の日曜日(8月2日)、オーケストラ・ミューズ第5回演奏会に参加しました。このオーケストラは筑波大学管弦楽団のOBが中心のオケで、毎年だいたいこの時期に、つくばノバホールで演奏会を開いています。私は第1回(2005年)、第2回(2006年)の後は2年空いて、今回が3回目の参加。

オーケストラ・ミューズ第5回演奏会
日時:2009年8月2日(日) 13:30開場 14:00開演
場所:つくば市 ノバホール
曲目:交響曲第26番(モーツァルト)
   ヴァイオリン協奏曲(チャイコフスキー)
    ソリストのアンコールとして
   無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番(J.S.バッハ)より ルール(Loure)
   交響曲第2番(ベートーヴェン)
    アンコール曲として
   ピツィカート・ポルカ(J.シュトラウス)
指揮:小田野宏之
ヴァイオリン:三浦章広(東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター、筑波大学管弦楽団OB)

ミューズ プログラム表紙 ベートーヴェンの2番は私が大学2年のときに演奏した曲です。それも含めて今回が自分にとって3回目だと思いますが、学生のときに練習した曲はやっぱりよく覚えてる(笑)。「これは私の交響曲、他人に指なんか指させない!」くらいな思い入れがあります。ただ今回は私の学生当時には存在しなかったベーレンライター版を使ったので、ところどころ微妙に違ってましたが。
 三浦氏のチャイコフスキーのソロは予想したよりあっさりめ。お客様には申し訳ないですが、当日午前中のリハーサルの、本番よりゆったりと歌った演奏もすてきでした。一方本番は第一楽章終了直後に拍手が来る熱演で、これもよかった。私個人としては、ソリストのアンコールとして弾いたバッハの丁寧な歌い口に彼の最近の境地の深まりが感じられて、興味深かったです(すみません大学では先輩だったもんで生意気言わせて ^^;)。
 モーツァルトの交響曲第26番は以前にも書いたとおり、バロック・オペラ起源のシンフォニアという古い皮袋にソナタ形式という新しい酒を盛ったと言うか、いわゆる「交響曲」ではなく、がっちりぎっしり弾き込むような曲でもない。それだからこそ演奏会の幕開けにふさわしいとも言えます。
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| 自分が出演した演奏会 | 06:44 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
JR南武線の旧・西府駅と旧・本宿駅
 私が高校に通学していた30年ほど前には駅などなかったJR南武線の分倍河原(ぶばいがわら)と谷保(やほ)の間に、今年(2009年)3月14日、西府(にしふ)駅が開業しました。新しく駅ができるなんて大規模な開発でもあったのかと思ったら、「西府駅は昔あった駅が復活したものだそうだ」という情報が地元の safo さんから拙ブログ記事「国立(くにたち)で一人花見」へのコメントとして入り、調べてみると分倍河原と谷保の間には、かつては本宿(ほんしゅく)と西府という二つの駅があったが、1944年4月1日に南武鉄道が国有化されたのを機会に廃止されたことがわかりました。さらに新・西府駅は単純に旧・西府駅が復活したのではなく、府中市側に数百メートル移動して新設されたものであることも判明したのです。

 こんな話を知ってしまったからには、地図好きで鉄分抜けきってない元テツとしてはこの消えた二つの駅がどこにあったか、何か痕跡が残っていないかぜひ確かめたい! 現地調査には近いうちに赴くとして、まずは消えた駅がどのあたりにあったのか、ネットその他すぐ手に入る情報を駆使して当たりをつけてみよう。
 ・・・と思って調べ始めたら、こちらのサイトにあっさりと答えが出てました。それによると、旧・西府駅は甲州街道が南武線をオーバークロスする西府橋のすぐ府中側、本宿駅は新・西府駅の数百メートル府中寄り、都道府中・町田線バイパスが南武線をアンダークロスしているところにあったということです。ふーむ、なるほど。

 しかしこれで一件落着、はい次の方どーぞというのでは、テツの道ではありませぬ。廃線・廃駅の醍醐味は、地道な調査分析と経験あるいは直感に裏打ちされた洞察によって、今は消えてしまった線路や駅の存在をあぶり出すところにあるわけで、その過程を省略してワンクリックで「はいここです」では、そりゃーテツは納得しませんて。別にこのサイトをウタグルわけではないですが、ここはあえて地道に裏づけ調査を試みつつ、楽しませていただくことにしよう(笑)。
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| 地域とくらし、旅 | 07:14 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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