会社の周りの豊かな史跡
 実は5月の初めに会社が移転しました。それまでは茨城県つくば市東南部の高野台(こうやだい)という地区にあったのですが、今月から茨城県稲敷郡阿見町の「阿見東部工業団地」、住居表示では星の里(ほしのさと)というところに来ています。まるで生活感のない住居表示から想像されるとおり、長く無人の雑木林であったところを最近になって開いたところで、周囲には農業集落が点在しています。
清明川が曲がる地点 阿見町には、町をほぼ東西に貫いて走る国道125号線沿いの茨城大学農学部や東京医科大学霞ヶ浦病院付近から南東に流れ、途中で北向きに向きを変えて霞ヶ浦に注ぐ清明川(せいめいがわ)という川があります。この川は今でこそ護岸に閉じ込められ、まっすぐでおとなしく小さな流れになっていますが、その昔は相当暴れて蛇行しながら流れていたと見え、現在の川の規模には不相応な広さの開析谷を持っています。
<写真は北向きに大きく向きを変える地点の清明川>

工事中の社屋内から阿見東部工業団地は清明川が大きく鋭角に向きを変えるやや手前でこの開析谷に面している台地の突端にあり、会社の窓からはこの開析谷とその向こうの台地を眺めることができます。開析谷およびその支谷は水田、台地上は集落と畑、台地が開析谷に臨む崖線は樹木に覆われ、ひたすら平坦だったつくば市よりも地形が多様で緑が豊か。昼休みに歩いても人の姿はほとんどなく、聞こえるものはカエルや鳥の声ばかり。鳥はつくばでは見られなかったセッカが出ますし、今の時期はコジュケイの叫び、ホトトギスの名乗り、ウグイス、ホオジロ、ヒバリ、シジュウカラ、セグロセキレイ等のさえずりもにぎやかで、またコサギ、ダイサギ、アマサギなどのサギ類の純白が水田の緑に映え、とても豊かな気分にさせてくれます。何か買うにも最寄のコンビニまで車で5分は走らなければならないこのあたりは、人によっては寂しく殺風景な所と感じられるかもしれませんが、私なんか昼休みに散歩に出ようものなら、もう会社に戻りたくなくなっちゃって・・・(苦笑)。
<写真は工事中の社屋内から見た窓外の風景>
 
 自然環境もさることながら、清明川流域のこのあたりはかなり古くから開かれていたようで、実は会社のすぐ近くにも昔を偲ばせる旧跡がいくつかあります。今回はその紹介です。
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| 地域とくらし、旅 | 18:53 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
最近の演奏会:土浦交響楽団第56回定期演奏会
土浦交響楽団56回定期 5月25日(日)、土浦交響楽団第56回定期演奏会が行われました。朝のうちは前日からの雨が残っていましたがお昼には上がり、絶好の演奏会日和(そんなのあるのか?)となりました。

土浦交響楽団 第56回定期演奏会
日時:2008年5月25日 14:00開演
会場:つくば市 ノバホール

- 歌劇「魔弾の射手」序曲(ウェーバー)
- チェロ協奏曲(シューマン)
- アンコール曲として「鳥の歌」(カタロニア民謡/カザルス)
- 交響曲第1番(シベリウス)
- アンコール曲として組曲「眠りの森の美女」より「パノラマ」(チャイコフスキー)

チェロは桑田歩(あゆむ)氏、指揮は直井大輔氏でした。

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| 自分が出演した演奏会 | 22:30 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
無事に終わりました
プログラム表紙 5月の初めに会社の引越しがあったり、私の部署で退職者が出たりと、とにかく本業の方が忙しくブログの更新もできずにばたばたしていてふと気づいたら、本番が近い!5月10日(土)の夜と翌11日(日)の午後が最後の練習。10日は「マイスタージンガー」と「仮面舞踏会」、11日は全曲の通しを中心にやりました。この段階で「田園」の第二、第五楽章が難物であることを改めて痛感。誰かが走ったり遅れたりしたら普通は棒で直せるのに、この2つの楽章に関してはそれがうまくできません。修正の必要のない奏者まで棒に反応して全体がガタガタしてしまうので、ほとんど手が出せないのです。それだけ棒をよく見てくれているとも言えますが、それくらい流れが安定せず危なっかしい状態でここまで来てしまったということですね。それに直してほしい人は往々にして棒なんか見ちゃいない(苦笑)。あまりおっかないので、練習の最後に第二楽章だけもう一度通しました。最後の練習なのに少々さえない終わり方になってしまったのは残念でした。一度始まったらあとは rit.a tempocresc.dim. も、ちょっとしたアゴーギグまで何もかもオートマチックで進んでいくようにはしたくなかった(それじゃ指揮者は要らない)から、その点はよかったけれど、あとは何か起きたら本番の集中力で乗り切ってもらうしかないかな〜・・・指揮者としての力不足、経験不足は否めません。

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| 定演指揮者奮戦記! | 22:09 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
地図で歩いた小平市小川町周辺
 『多摩・武蔵野検定公式ガイドブック』と『エリアガイド 地図で歩く東京III 多摩・島嶼』を購入して一気に多摩熱が上がったところにゴールデンウィークの連休ときては、これは一度多摩を歩くしかないね、というわけで、連休後半の5月3日(土)、『地図で歩く…』の拡大コピーを片手に(最近小さい字は眼鏡を外さんとよう見えんのじゃ)、これまで足を踏み入れたことのない小平市小川町周辺に出かけました。このところ毎週のように土曜日は雨降りで、この日もつくばを出た午前11時ごろには傘が必要なくらいの雨降り。これから歩くんですけど…

西国分寺駅小竹林 つくばエクスプレスの南流山でJR武蔵野線に乗り換え、西国分寺へ。まずは腹ごしらえをというわけで、西国分寺駅構内の「小竹林」で天ぷらそばを賞味(駅そば好きなんです)。「小竹林」は中央線と東海道線に展開するチェーン店で、冷凍麺使用が特徴とか。確かに固めで弾力があり、冷麺一歩手前みたいな独特の食感です。天ぷらはしなっとした揚げ置きのかき揚げ。ごちそうさまでした。
 ここで中央線に乗り換え、国分寺から西武国分寺線に乗り換えて、今日のルートの出発点である鷹の台駅へと向かいます。幸い雨は上がって、曇りではあるが明るくなってきました。

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| 地域とくらし、旅 | 20:25 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
タマケン!
タマケン公式テキスト 多摩が好きです。小学生の頃、祖父と叔父と一緒に甲斐駒ケ岳(2,967m)に登りました。初めての山としては少々ハードですが、そこは小学生の特権で荷を軽くしてもらったおかげで、大変楽しい山旅でした。それ以来子どもながらに、中央線の線路の向こうには何か幸せが待っているような気がしていました。実質的に多摩地区と関わりがあったのは高校に通った3年間だけなのに今に至るまで多摩のファンなのは、中央線に対する特別な思いが伏線にあったからと思います。
 そんなわけで隠れ多摩ファンを自任していたところ、先月タマケン=多摩・武蔵野検定の話を知りました。このところ京都や江戸をはじめ各地でご当地検定が流行っているところ、ついに多摩地区にもその波がやってきたというわけ。今年10月26日に第1回検定が行われ、これで3級に合格すると多摩・武蔵野地区の大学図書館が使えたり、美術館・博物館等の入館・入園料優遇といった特典があるらしい。つくばから多摩までそれほど足繁く通うわけではないけれど、大学図書館の利用はちょっと魅力的かも。そして注目はタマケンの公式テキスト。
 実際にタマケンを受ける受けないは別にして、公式テキストは多摩地区を知る上で役に立ちそうだと思い、さっそく書店にてお買い上げ〜。B5版240ページオールカラーで、地形・歴史・文化・産業・暮らし・地場産品とずいぶん広範囲にカバーしています。何せ実質的な多摩体験は高校3年間しかないので、歴史や産業についてはほとんど無知。これを機会に勉強してみよう。


地図で歩く東京III ところがこの日はさらに収穫がありました。私が知っている多摩地区は約1年住んでいた町田周辺、3年通った国立と中央線沿線、山歩きをした中央線、青梅線沿線の低山くらいで、それ以外はせいぜい電車で通過しただけの未踏の地。隠れ多摩ファンとしてはちょっとな〜と思っていたのです。そんなところへこの日見つけたのが「エリアガイド 地図で歩く東京III 多摩・島嶼(とうしょ)」。B5版101ページ、ルートマップや図版・写真も含めて全て黒1色刷り。内容は地理の巡検ガイドで、「武蔵野市 新田集落から副々都心へ」という具合に視点をはっきりさせたルートが20ルート(うち3ルートは島嶼)紹介されており、それぞれに地域の特性の紹介、2万5千分の1地形図を基図にしたルートマップと見学ポイント、それぞれの見学ポイントの地理・歴史的背景の解説がついています。各ルートはそれぞれの地域の高校の地理の先生が執筆しているので記述が具体的で、ルート設定も含めて地域の特性を効率よく知ることができそうです。2002年11月11日と発行が若干古いですが、出版後の変化もまた今日の多摩の一面なのだ。こちらも早速お買い上げ〜。

 そして先日早速この本を片手に、未踏の地のひとつ小平市小川町周辺を歩いてきました。その報告はまた改めて(おそらく長文になるであろう…)。

| 本のこと | 10:12 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
白黒写真復活
 以前アップした「沼田のみそなめばばあのこと」に掲載した写真は白黒でしたが、これはわざと白黒にしたのではなく、もともとが白黒写真なのです。
 白黒写真は褪色による劣化がほとんどなく、色を切り捨てたことによる独特な表現の強さがあるので、カラーフィルム(ここではオレンジ色っぽいネガからプリントして楽しむ、一般的なカラーネガフィルムを指す)が一般的になってからも私はときどき白黒フィルムを使っていました。カラーフィルムの色再現性が中途半端で黒がきりっと締まらないことから、むしろ白黒フィルムの方を好んでさえいたのです。しかしここ数年は、カラーフィルムの現像・プリントがカメラ店の店内のミニラボで1時間程度でできるのに対し、白黒フィルムは店内で処理できず外へ出すために時間がかかることから、少々敬遠気味でした。
 ところがつい最近、カラーフィルムと同じ現像方法で処理できる白黒フィルムがあることを知り、ものは試しと早速使ってみました。

コダックBW400CN このタイプの白黒フィルムは、本来の白黒フィルムが銀化合物により発色する(だから褪色しない)のに対し、カラーフィルムと同じく色素で発色するらしいので保存性は?ですが、少なくともカラーバランスがくずれて「昔の写真」っぽくなることはなさそうですし、何より全国ほとんどのカメラ店で1時間程度で現像でき、同時にCD-ROMに焼いてもらえるのもカラーフィルムと同じでありがたいです。

ILFORDXP2 コダックのBW400CNとイルフォードのXP2 super 400という2種類の製品があるというのでヨドバシアキバで見てみたところ、価格も同じなら感度も同じ(ISO400)で、お互いに一歩も譲りません。せっかくですから2種類とも試してみることにしました。コダックは20年選手の愛機Nikon FE、イルフォードは名機RICOH GR1sに詰めて、さっそく街を激写だぜい!(笑)

<写真上がコダックBW400CNの、下がイルフォードXP2 super 400の外箱>

作例1 夕暮れのお魚屋さん
夕暮れの魚屋さん
Nikon FE Nikkor50mm1.8S f8 Auto KODAKBW400CN

昔ながらの商店街がどんどんマンションになり、24時間営業の大型食品スーパーまで進出してきた文京区小石川の一角で、今もおじいちゃんとおばあちゃんの二人でがんばっている魚屋さん。夕暮れが迫ってショーケースに灯りが入り、そろそろお馴染みさんたちが今夜のおかずの買い物に来る頃。

作例2 今夜は肉豆腐!
今宵は肉豆腐

RICOH GR1s GR Lens 28mm2.8 プログラムオート ILFORD XP2 super 400

先ほどのお魚屋さんから小石川植物園の方へ歩いた静かな通り。豆腐に牛肉とくれば今夜は肉豆腐か、それともいっそのこと張り込んですき焼きかも?
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| 写真とカメラ | 23:08 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |

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