2007.12.28 Friday
ハチャトゥリアン「仮面舞踏会」の原作を読んでみた
来年5月17日(土)に東京サロンオーケストラの定期演奏会でハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」を演奏することになりました。以前この曲を他のオケのトラで演奏したときはとにかく譜面を音にしただけで、曲について思いをいたすということもなく、なんだか薄暗くてしかも躁・鬱の激しい分裂気味の妙な曲だくらいにしか思わなかった(恥)のですが、自分のオケで演奏するとなるとさすがに「妙な曲」ではすみません。この曲はレールモントフの戯曲「仮面舞踏会」のための劇音楽から5曲を選んで編まれたということなので、もっと曲と仲良くなるために当の戯曲を読んでみることにしました。
ところがこの戯曲「仮面舞踏会」はレールモントフの代表作というわけではないらしく、単行本もないしナントカ文学全集の類にも入っていません。いろいろ探してようやく筑波大学の図書館情報学図書館にある「レールモントフ選集2」(光和堂 1974)に収められていることがわかりました。しかもネットで発見した「現実の仮面性と仮面の現実性 −レールモントフの戯曲に見るロシア社交界−」(木村 崇 1995)という論文*によると、どうやらこれがこの作品の唯一の邦訳(しかも現在は絶版)らしい。これでは原作を読もうと思ってもなかなか難しいわけで、この曲の解説の多くが、戯曲の内容に関しては全音楽譜出版社のポケットスコアの解説にある「妻のニーナが仮面舞踏会でなくした腕輪をきっかけに主人公のアルベーニンが嫉妬し、ついには毒殺するという悲劇」という非常に大雑把なあらすじの範囲を出ていないのも無理はありません。
この曲に限らず、たとえば「ペール・ギュント」とか「アルルの女」のように大変よく知られている曲でも、その原作を読もうとするとちょっと苦労する、というケースは実はけっこう多いです。音○之○社あたりから「名曲の原作」シリーズなんて出してもらえませんかね〜。(写真は全音楽譜出版社版スコアの表紙)
ところがこの戯曲「仮面舞踏会」はレールモントフの代表作というわけではないらしく、単行本もないしナントカ文学全集の類にも入っていません。いろいろ探してようやく筑波大学の図書館情報学図書館にある「レールモントフ選集2」(光和堂 1974)に収められていることがわかりました。しかもネットで発見した「現実の仮面性と仮面の現実性 −レールモントフの戯曲に見るロシア社交界−」(木村 崇 1995)という論文*によると、どうやらこれがこの作品の唯一の邦訳(しかも現在は絶版)らしい。これでは原作を読もうと思ってもなかなか難しいわけで、この曲の解説の多くが、戯曲の内容に関しては全音楽譜出版社のポケットスコアの解説にある「妻のニーナが仮面舞踏会でなくした腕輪をきっかけに主人公のアルベーニンが嫉妬し、ついには毒殺するという悲劇」という非常に大雑把なあらすじの範囲を出ていないのも無理はありません。
この曲に限らず、たとえば「ペール・ギュント」とか「アルルの女」のように大変よく知られている曲でも、その原作を読もうとするとちょっと苦労する、というケースは実はけっこう多いです。音○之○社あたりから「名曲の原作」シリーズなんて出してもらえませんかね〜。(写真は全音楽譜出版社版スコアの表紙)