2007.04.24 Tuesday
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集(グリーグによる2台ピアノ版)のCDを聴く
<収録曲>
ピアノ・ソナタ ハ長調 K.545(第15番)
幻想曲 ハ短調 K.475
ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.533+494(第18番)
以前にも書きましたが、私は小学生の頃団地に住んでいました。つまり今から40年近く前のことですが、当時は家庭用エアコンというものはまだなかったか、あったとしても団地住まいのサラリーマン世帯には普及していませんでした。冬はコタツとストーブ、夏は扇風機と風鈴というのが当時の主な冷暖房だったのです。だから寒い間は閉め切りっぱなしですが、初夏から夏、初秋までの天気のよい日はみんな基本的に窓を開けたもので、テレビの音声とか掃除機の音とか、家の中のいろんな音が外から聞こえました。ピアノを練習している音もよく聞こえてきたものです。
集合住宅でのピアノの音はその後「ピアノ殺人事件」(1974年)を引き起こすに至るのですが、小学生だった私にとって、ピアノを弾く同級生やお姉さんたちは眩しい存在でした。そんな眩しいリツコちゃん(仮名)やミナコお姉さん(仮名)がよく弾いていたのが「どそみそどそみそ…」という左手の伴奏に乗って「どーみそ|しーどれど|らーそど|そーふぁそふぁそふぁそふぁみ(ふぁそふぁそ…はトリル(汗))」という旋律が流れる曲でした。後にこの眩しい後光に包まれた天来の音楽がモーツァルトのピアノソナタ第15番ハ長調K.545という曲であると知ったそのとき、長年の謎が解けたうれしさと一緒に、何かが終わったような、何とはない不思議な寂しさがわいてきたのでした。
ピアノ・ソナタ ハ長調 K.545(第15番)
幻想曲 ハ短調 K.475
ピアノ・ソナタ ヘ長調 K.533+494(第18番)
以前にも書きましたが、私は小学生の頃団地に住んでいました。つまり今から40年近く前のことですが、当時は家庭用エアコンというものはまだなかったか、あったとしても団地住まいのサラリーマン世帯には普及していませんでした。冬はコタツとストーブ、夏は扇風機と風鈴というのが当時の主な冷暖房だったのです。だから寒い間は閉め切りっぱなしですが、初夏から夏、初秋までの天気のよい日はみんな基本的に窓を開けたもので、テレビの音声とか掃除機の音とか、家の中のいろんな音が外から聞こえました。ピアノを練習している音もよく聞こえてきたものです。
集合住宅でのピアノの音はその後「ピアノ殺人事件」(1974年)を引き起こすに至るのですが、小学生だった私にとって、ピアノを弾く同級生やお姉さんたちは眩しい存在でした。そんな眩しいリツコちゃん(仮名)やミナコお姉さん(仮名)がよく弾いていたのが「どそみそどそみそ…」という左手の伴奏に乗って「どーみそ|しーどれど|らーそど|そーふぁそふぁそふぁそふぁみ(ふぁそふぁそ…はトリル(汗))」という旋律が流れる曲でした。後にこの眩しい後光に包まれた天来の音楽がモーツァルトのピアノソナタ第15番ハ長調K.545という曲であると知ったそのとき、長年の謎が解けたうれしさと一緒に、何かが終わったような、何とはない不思議な寂しさがわいてきたのでした。