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ザ・シンフォニカ 第57回定期演奏会
 よく晴れて強い北風が吹き荒れた日曜日の午後、今年初めて演奏会を聴きに行きました。ネットがパソコン通信と言われていた頃にニフティサーブのクラシック音楽フォーラム(FCLA)で知り合い、その後土浦交響楽団のトラさんとしてもずっとお世話になっている「もちゃ」さんが入っているオーケストラの演奏会です。ずっと前から名前は聞いていましたが、演奏を聞くのは今回が初めてです。

ザ・シンフォニカ 第57回定期演奏会
日時:2015年2月15日(日)13:30開演
場所:すみだトリフォニーホール 大ホール(東京都墨田区)
曲目:管弦楽のための映像より「イベリア」(ドビュッシー)
   交響曲第8番(ブルックナー)
指揮:高関 健

 ブルックナーは「1890年稿 ハース版」とあります。今どき珍しい、と思うのは私だけでしょうか。ハース版は国際ブルックナー協会(一時期ドイツ・ブルックナー協会と改称していた)が1930年代に編纂・出版を進めていた原典版全集の通称ですが、ドイツの敗戦により中断。国際ブルックナー協会はその後ノヴァーク版と通称される第二次全集版を新たにスタートさせたため、ハース版(第一次全集版)は絶版となり現在は流通していません。従って現在では現役版のノヴァーク版が使われるのが一般的なのです。
 しかしハース版とノヴァーク版は編集方針や使用した資料が事なるため、曲によっては内容にかなりの違いがあります。特にこの第8番はハース版の方がノヴァーク版よりも第三楽章で10小節、第四楽章で38小節長く、つまりハース版でしか聞けない部分があるのです。このハース版独自の部分の原典版としての正統性やローベルト・ハースとナチスとの関係、レオポルト・ノヴァークの編集方針(というか、編集姿勢・態度?)等々について様々なこだわりをお持ちの方もいらっしゃいますが、去る者追わず来る者拒まずケセラセラな私は、ハース版がナマで聞けるだけでただただ有難い。多分1983年9月に東京カテドラルで聴いた朝比奈隆指揮の大阪フィル以来です。ちなみにこの演奏はライブ盤として発売されました。勿論持ってます!

 ・・・話が演奏会から離れてしまいました(汗)
 客席は見た感じほぼ満席。オーケストラの舞台上の配置はいわゆる対向配置です。
 ここでいきなり伏線を張りますが(苦笑)、実はここ数日睡眠時間3時間という日々が続いていて、演奏会当日はかなり寝不足気味だったのです。で、一曲目の「イベリア」ですが、すみません途中で寝ました m_ _m;;; 決して演奏のせいではなく寝不足のせいであります。自慢じゃないけど私、かなり前のことですが小澤征爾 / 新日フィルの演奏会でも寝たことあります(マーラーのカンタータ「嘆きの歌」)。昔から演奏内容に関係なく寝ちゃう人なんです。本当に申し訳ありません。

 これではイカン、と休憩時間にトイレに行って気合を入れ直しました。ブルックナーの演奏会ではお約束の男性トイレの行列がしっかりできていました。

 さてブルックナーですが、とてもよかったです。たまたま昨年の暮れに同じ会場で同じ曲を聞いていますが、目指す方向が違っていたとはいえ、今回の方が細部を際立たせた完成度の高い演奏であったと感じました。
 第一楽章ではタイの後ろが伸びる・アタマ拍が休符のフレーズの入りが遅れる・思い入れのあるフレーズで準備の身振りが大きくなって入りが遅れるなど、アマチュア共通の欠点が感じられましたが、とにかく音楽が前に出てきていたので、曲が進むにつれてそうした欠点は気にならなくなり、特に第三楽章は本当に楽しめました。ただ練習番号 W の3小節前 sehr markig の弦楽器のダウン・ダウン・ダウンは、私はちょっと短過ぎ・切れ過ぎと感じられました。強い表現による説得力と違和感、紙一重。
 プログラムによると約85分を要するという長大で、しかも音符がたくさん書いてある曲だけに、第四楽章再現部手前あたりで一瞬の拍ずれや音ミスなど小キズもありましたが、全曲を通じて音楽そのものに緩みがなく、ハース版独自の箇所も美しく説得力を持って演奏され、私はいたく感動しました。バランスも適切、ダイナミクスの弾き分けやパート・声部の出入りにもしっかり気を使い、指揮者やオケの意図がよく伝わる優れた演奏でした。アンコールはなし。

 初めて知ったのですが、もちゃさん楽団の代表だったのね。お疲れ様でした。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
| オーケストラ活動と音楽のこと | 23:39 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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