2011.06.16 Thursday
近頃飲んだ酒:アルザスのピノ・ブラン
アルザス地域はもともと神聖ローマ帝国(ドイツ)の一部でしたが、17世紀以来戦争の度にフランスとドイツの間で取ったり取られたりを繰り返した歴史を持っています。そのためフランスの中でも独自のアイデンティティを持った地域になっているらしいのですが、彼の地を訪れたことがない私でもその独自性を実感できるのが、アルザスのワイン。
まず瓶の形が細身で背が高く、ドイツワインと似ているので、並み居るフランスワインの中でもすぐ見分けがつきます。またフランスワインはAOCに則って基本的に地域名・地区名を表示するのに対して、アルザスワインの多くはAOC(アルザスとアルザス・グラン・クリュがある)に加えて原料ブドウの品種を表示しており、その品種もリースリングやゲヴュルツトラミナーなどドイツ系の品種が多い。さらに白ワインの比率が圧倒的に高いのもアルザスワインの大きな特徴です。
・・・というと、何だ要するにフランス製のドイツワインじゃないかと言われそうですが、そこはやはりお国柄の違いというか、目指すワイン像の違いが歴然とあって、ドイツワインが基本的に糖度重視で、その甘さをぴーんと強い酸でバランスさせるので、フルーティーで輪郭線がくっきりしたワインになるのに対して、アルザスワインはもっと穏やかですっきりとした中辛口のワインに作ります。例えて言えば、ドイツワインがドビュッシーのピアノ曲のように、腕をうーんと広げた鍵盤の一番高い端(ピーン)と一番低い端(ゴーン)が同時に鳴ってるみたいなのに比べて、アルザスワインは鍵盤の中央部で、中音域も豊かな密集和音をポロロロロンとアルペジオで弾いてるみたいな感じかな・・・しかし相変わらずわかりにくい例えですみません(汗)。ドビュッシー、フランス人だし。
私はそんなアルザスワインが大好きなのですが、実は酒屋さんでも飲食店でもあまり置いてなくて、しかもあったとしても「お財布に優しい」よりちょっと上の価格帯のことが多いのが残念ですね〜。でも先日初めて行ったつくば市東新井のワインバー&デリカテッセン「クレオン・ル・プレジール」には今まで飲んだことがないアルザスワインがあったので、思い切って頼んでしまいました。
それはピノ・ブランというフランスのブドウを使ったもの。アルザスワインは上述のとおりドイツ系の品種を使ってるものが多く、フランスのブドウを使ったものは私は初めてでした。ベーコンとシェーブル(チーズ)のサラダ、 ズッキーニのキッシュ、イベリコ豚のローストと一緒に頂きましたが、ワインは香りがよく、リースリングやゲヴュルツトラミナーより柔らかい感じでした。でもイベリコ豚にもよく合って、全然負けてませんでしたよ。ん〜、んめぇ〜(感動)。まぁ私の場合大抵のものは何を飲んでも食べてもおいしいんです(笑)。それは人生を多少なりとも幸せに生きようとするのなら大事なことだと思う。
<今回いただいたPierre FrickのPinot Blanc 2006 AOC Alsace>
まず瓶の形が細身で背が高く、ドイツワインと似ているので、並み居るフランスワインの中でもすぐ見分けがつきます。またフランスワインはAOCに則って基本的に地域名・地区名を表示するのに対して、アルザスワインの多くはAOC(アルザスとアルザス・グラン・クリュがある)に加えて原料ブドウの品種を表示しており、その品種もリースリングやゲヴュルツトラミナーなどドイツ系の品種が多い。さらに白ワインの比率が圧倒的に高いのもアルザスワインの大きな特徴です。
・・・というと、何だ要するにフランス製のドイツワインじゃないかと言われそうですが、そこはやはりお国柄の違いというか、目指すワイン像の違いが歴然とあって、ドイツワインが基本的に糖度重視で、その甘さをぴーんと強い酸でバランスさせるので、フルーティーで輪郭線がくっきりしたワインになるのに対して、アルザスワインはもっと穏やかですっきりとした中辛口のワインに作ります。例えて言えば、ドイツワインがドビュッシーのピアノ曲のように、腕をうーんと広げた鍵盤の一番高い端(ピーン)と一番低い端(ゴーン)が同時に鳴ってるみたいなのに比べて、アルザスワインは鍵盤の中央部で、中音域も豊かな密集和音をポロロロロンとアルペジオで弾いてるみたいな感じかな・・・しかし相変わらずわかりにくい例えですみません(汗)。ドビュッシー、フランス人だし。
私はそんなアルザスワインが大好きなのですが、実は酒屋さんでも飲食店でもあまり置いてなくて、しかもあったとしても「お財布に優しい」よりちょっと上の価格帯のことが多いのが残念ですね〜。でも先日初めて行ったつくば市東新井のワインバー&デリカテッセン「クレオン・ル・プレジール」には今まで飲んだことがないアルザスワインがあったので、思い切って頼んでしまいました。
それはピノ・ブランというフランスのブドウを使ったもの。アルザスワインは上述のとおりドイツ系の品種を使ってるものが多く、フランスのブドウを使ったものは私は初めてでした。ベーコンとシェーブル(チーズ)のサラダ、 ズッキーニのキッシュ、イベリコ豚のローストと一緒に頂きましたが、ワインは香りがよく、リースリングやゲヴュルツトラミナーより柔らかい感じでした。でもイベリコ豚にもよく合って、全然負けてませんでしたよ。ん〜、んめぇ〜(感動)。まぁ私の場合大抵のものは何を飲んでも食べてもおいしいんです(笑)。それは人生を多少なりとも幸せに生きようとするのなら大事なことだと思う。
<今回いただいたPierre FrickのPinot Blanc 2006 AOC Alsace>
ところで、この日行った「クレオン・ル・プレジール」はたぶん昨年できた、まだ新しいお店です。わが土浦交響楽団が地元土浦で演奏会をした後の二次会によく行く、土浦市桜町のワインバー「KISAKU」の息子さんが出したお店ということで、以前から行きたいと思っていました。入っているビルの外観はちょっとしょぼいけど、店内は木の内装で落ち着いたよい雰囲気。アルザスのピノ・ブランのボトルと上記3品で2人でC万、1人当たりG千(楽隊の隠語でC(ツェー)=1、G(ゲー)=5)でしたが、グラスワインもけっこう充実しているし、食べ物もおいしくてアラカルトで頼めるので、何人かでそれぞれ違うワインをグラスで頼んで「ねぇ、そっちも飲みたい」「いいよ」みたいな楽しみ方もOKですね。ちなみに店内のBGMはちょっと大人っぽいジャズ(トリオ)でした。また行こ。