2010.11.26 Friday
「なんてすてきなピアリコと」を聞きました
勤労感謝の日の前日の11月22日(月)、会社をちょっとばかり早く上がって、福島県いわき市のいわき芸術文化交流館「アリオス」で行われたコンサート「なんてすてきなピアリコと」を聞いてきました。
鍵盤ハーモニカ(商品名ピアニカ)とリコーダーのアンサンブルユニット「ピアリコ」のことを知ったのは昨年の5月のこと。このブログにもしばしばコメントを下さるOKAR様のブログで「ピアリコ2 ピアニカとリコーダーの音楽会!」というコンサートがあったという記事を拝見したのです。で、それに触発されてソプラノリコーダーを買ったよ、という記事を書いたところ、なんと当のピアリコのメンバー様からコメントをいただき、そのご縁で今回のコンサートのご案内をいただいたのでした。
鍵盤ハーモニカとリコーダーはいずれも小学校の授業で習う、つまり子どもにとっても大人にとっても「ああ、あれね」とピンと来るおなじみの楽器なわけで、そういう二つの楽器によるコンサートならきっと肩ひじ張らない気楽で楽しいものなはずだし、自分が学校でオーケストラの演奏会をやるときの参考にもなるんじゃないかと思われて、このコンサートは大変楽しみにしていました。
そして会場がアリオスというのももうひとつの楽しみだったわけで、実は私はここの大ホールのオープン直前の2008年3月に行われた「いわきアリオス 音響テストコンサート」にいわき交響楽団のトラとして参加していたのです。その当時アリオスはまだ全体が完成してはいなくて、今の中劇場のあたりは工事現場そのものだったような記憶が・・・。しかしその後ここを訪れる機会がないまま約2年9ヶ月が経ちました。自分がその誕生にちょっとだけですが関わったアリオスが今どんな風になっているか、この機会に見たかったのです。
さてピアリコのコンサートですが、今回はゲストにチェロ奏者の嶋田拓夫氏、構成・演出(加えて総合司会とピアノ演奏も)に「山椒魚」こと岩間恵氏を迎えて、約2時間の堂々たるコンサートでありました。私は勝手にピアニカ1人リコーダー1人計2名と思い込んでいたのですが、実際はメンバーは4人で、しかも全員がリコーダーとピアニカ持ち替え、ピアノもフルートも入るというマルチなユニット。恐れ入りました・・・(^^;;
鍵盤ハーモニカ(商品名ピアニカ)とリコーダーのアンサンブルユニット「ピアリコ」のことを知ったのは昨年の5月のこと。このブログにもしばしばコメントを下さるOKAR様のブログで「ピアリコ2 ピアニカとリコーダーの音楽会!」というコンサートがあったという記事を拝見したのです。で、それに触発されてソプラノリコーダーを買ったよ、という記事を書いたところ、なんと当のピアリコのメンバー様からコメントをいただき、そのご縁で今回のコンサートのご案内をいただいたのでした。
鍵盤ハーモニカとリコーダーはいずれも小学校の授業で習う、つまり子どもにとっても大人にとっても「ああ、あれね」とピンと来るおなじみの楽器なわけで、そういう二つの楽器によるコンサートならきっと肩ひじ張らない気楽で楽しいものなはずだし、自分が学校でオーケストラの演奏会をやるときの参考にもなるんじゃないかと思われて、このコンサートは大変楽しみにしていました。
そして会場がアリオスというのももうひとつの楽しみだったわけで、実は私はここの大ホールのオープン直前の2008年3月に行われた「いわきアリオス 音響テストコンサート」にいわき交響楽団のトラとして参加していたのです。その当時アリオスはまだ全体が完成してはいなくて、今の中劇場のあたりは工事現場そのものだったような記憶が・・・。しかしその後ここを訪れる機会がないまま約2年9ヶ月が経ちました。自分がその誕生にちょっとだけですが関わったアリオスが今どんな風になっているか、この機会に見たかったのです。
さてピアリコのコンサートですが、今回はゲストにチェロ奏者の嶋田拓夫氏、構成・演出(加えて総合司会とピアノ演奏も)に「山椒魚」こと岩間恵氏を迎えて、約2時間の堂々たるコンサートでありました。私は勝手にピアニカ1人リコーダー1人計2名と思い込んでいたのですが、実際はメンバーは4人で、しかも全員がリコーダーとピアニカ持ち替え、ピアノもフルートも入るというマルチなユニット。恐れ入りました・・・(^^;;
なんてすてきなピアリコと
日時:2010年11月22日(月) 18:30開場 19:00開演
場所:いわき芸術文化交流館「アリオス」別館 音楽小ホール(福島県いわき市)
曲目:コンサートの各コーナーごとにコメント(※以下がコメント)つきで紹介します
ピタゴラスは知らなかった ※16世紀の舞曲と「ピタゴラスイッチ」からの曲たち。リコーダー四重奏とチェロ(弱音器つき、ルネサンスっぽくスルポン(sul ponticello)気味のちょっとざらざらした音で)のアンサンブル。
- パヴァーヌとガイヤルド
- Old English Dance ※あぁこの曲!中学だったかな、音楽の教科書の後の方に載ってた!
- 「ピタゴラスイッチ」から3曲(だったような・・・?)
つづけ つながれ クラシック ※鍵盤ハーモニカとソプラノリコーダーの二重奏。私のイメージの「ピアリコ」って、これです。
- 「ウィリアム・テル」序曲〜軍隊行進曲〜星の世界〜口笛吹と犬〜おもちゃの兵隊の観兵式〜トルコ行進曲
心は秋空に舞う ※フルートやピアノも加えて、秋の音楽。
- 里の秋
- 赤とんぼ
- パリの空の下
幼い日々のエセー ※鍵盤ハーモニカ四重奏による世界中のちょっと懐かしい歌。軽快で楽しいアンサンブル。
- ずいずいずっころばし
- 小さい木の実
- トムピリピ
- パパはママが好き
- クラリネットをこわしちゃった
- 回転木馬
- スーパーマリオ
集まれリコーダー ※フルートとリコーダー担当のじゅんこ(藤原潤子)さんの演奏で、クライネソプラニーノからバスまでの音色を比べました。最後にスズキ製の鍵盤リコーダー(こんなものがあったなんて!)「アンデス」が登場!これにはびっくり&感動、さっそくアンデス注文しました!
山椒魚のモノローグ ※今回の構成・演出を担当された山椒魚さんの、穏やかながら熱い語りと自作のピアノ曲の演奏。
音と語りあうほどに ※ピアノ・鍵盤ハーモニカの演奏と編曲を担当されるリーダーのなおこ(伊藤直子)さんのソロのコーナー。ちなみに私Bill Evansのファンです。
= Time remembered
ピアソラ オムニバス ※ピアノ、リコーダー、チェロによる Night Club 1960 は取り合わせの意外さとエキサイティングな演奏でした!
- Inverno porteno
- Night Club 1960
秋の夜半 セロのいざない 秘密のプレゼント ※ゲストのチェロ奏者嶋田拓夫氏の無伴奏ソロのコーナー。しみじみ聞かせていただきました。曲はプログラムには載ってなくて、直前に決まったらしい・・・しまった、このコーナーの曲目リスト貰ってくるの忘れた!
- アメイジング・グレイス
- 無伴奏チェロ組曲第1番より プレリュード
- 「冬のソナタ」より
その他3曲?・・・(^^;;;
また、いつの日か・・・ ※出演者全員登場、曲ごとに編成を変えてのフィナーレ。
- 小フーガ ト短調
- ハンガリー舞曲第5番
- プリンク・プランク・プルンク
うーん、ずらりと並んだこの曲目、すごいです。作曲者名は省略させていただきましたが、時代的には16世紀から21世紀まで、ジャンル的にはクラシックの古楽からゲーム音楽(効果音含む ^^;;)までですよ。2時間コンサートだから気合入ってるということもありましょうが、私はこの広がりが鍵盤ハーモニカとリコーダーという組み合わせの強みだと思います。
というのは、この二つはいずれも establish されてない、マイナーな存在の楽器で――なぁんて言うと古楽でリコーダーやってる方から怒られそうですが、ピアリコのリコーダーはプラスチック製ジャーマン式(たぶん)の、つまり基本的に学校の楽器から出発してると思うので――、見た目もゴツくないし、特定の時代やジャンルの音楽に結びつくイメージも、「この楽器ならコレ」という定番の曲も特にない、世間一般的には、まあ言葉は悪いですが、しょせん学校で習って終わりの楽器でしょ、大の大人がゲージツ的にキワめるような楽器でもないんでしょうねと、軽く見られてると思うんですね。
でもそういうニュートラルで相手の脇をゆるめさせるような存在だからこそ、どんな時代、どんなジャンルの曲へもアプローチできる、どこへちょっかいかけても愛嬌こそあれ強い違和感は生まれない。しかも機能的に万全ではなく音域や機能にけっこう制約のある楽器であることが、逆にその楽器「らしさ」につながっていると思うのです。
しかもいずれの楽器も軽く見られているくせに、機構が単純である故に(ちゃんとコントロールできれば)表現の幅はけっこう広く、軽量級だから演奏しながら「振り」というか、ちょっとしたパフォーマンスをする余地もあります。こういう点は、私が主に活動しているオーケストラではちょっと難しいので、うらやましい。
・・・あぁ〜当事者でもないのに熱く語ってしまいましたね、すみません。でもそれは楽しくて中味が濃いコンサートをするにはどうすればいいのだろう、と考えるヒントをたくさんいただいた、ということなんですよ。機会があればぜひまた行きたいです!
そうそう、アリオスはこの日はこれ以外に公演やイベントがなかったので閑散としてましたが、明るく立派にきれいになってました。しかも私がロビーで開場を待っていたら、職員の方が使い勝手や清掃状況等についてのアンケートをとりに見えて、回答したら粗品(アリオスのマーク入りA4クリアファイル:売価210円)をいただきました。うーん、この真摯な向上心!いいぞアリオス、贔屓にしちゃう!
日時:2010年11月22日(月) 18:30開場 19:00開演
場所:いわき芸術文化交流館「アリオス」別館 音楽小ホール(福島県いわき市)
曲目:コンサートの各コーナーごとにコメント(※以下がコメント)つきで紹介します
ピタゴラスは知らなかった ※16世紀の舞曲と「ピタゴラスイッチ」からの曲たち。リコーダー四重奏とチェロ(弱音器つき、ルネサンスっぽくスルポン(sul ponticello)気味のちょっとざらざらした音で)のアンサンブル。
- パヴァーヌとガイヤルド
- Old English Dance ※あぁこの曲!中学だったかな、音楽の教科書の後の方に載ってた!
- 「ピタゴラスイッチ」から3曲(だったような・・・?)
つづけ つながれ クラシック ※鍵盤ハーモニカとソプラノリコーダーの二重奏。私のイメージの「ピアリコ」って、これです。
- 「ウィリアム・テル」序曲〜軍隊行進曲〜星の世界〜口笛吹と犬〜おもちゃの兵隊の観兵式〜トルコ行進曲
心は秋空に舞う ※フルートやピアノも加えて、秋の音楽。
- 里の秋
- 赤とんぼ
- パリの空の下
幼い日々のエセー ※鍵盤ハーモニカ四重奏による世界中のちょっと懐かしい歌。軽快で楽しいアンサンブル。
- ずいずいずっころばし
- 小さい木の実
- トムピリピ
- パパはママが好き
- クラリネットをこわしちゃった
- 回転木馬
- スーパーマリオ
集まれリコーダー ※フルートとリコーダー担当のじゅんこ(藤原潤子)さんの演奏で、クライネソプラニーノからバスまでの音色を比べました。最後にスズキ製の鍵盤リコーダー(こんなものがあったなんて!)「アンデス」が登場!これにはびっくり&感動、さっそくアンデス注文しました!
山椒魚のモノローグ ※今回の構成・演出を担当された山椒魚さんの、穏やかながら熱い語りと自作のピアノ曲の演奏。
音と語りあうほどに ※ピアノ・鍵盤ハーモニカの演奏と編曲を担当されるリーダーのなおこ(伊藤直子)さんのソロのコーナー。ちなみに私Bill Evansのファンです。
= Time remembered
ピアソラ オムニバス ※ピアノ、リコーダー、チェロによる Night Club 1960 は取り合わせの意外さとエキサイティングな演奏でした!
- Inverno porteno
- Night Club 1960
秋の夜半 セロのいざない 秘密のプレゼント ※ゲストのチェロ奏者嶋田拓夫氏の無伴奏ソロのコーナー。しみじみ聞かせていただきました。曲はプログラムには載ってなくて、直前に決まったらしい・・・しまった、このコーナーの曲目リスト貰ってくるの忘れた!
- アメイジング・グレイス
- 無伴奏チェロ組曲第1番より プレリュード
- 「冬のソナタ」より
その他3曲?・・・(^^;;;
また、いつの日か・・・ ※出演者全員登場、曲ごとに編成を変えてのフィナーレ。
- 小フーガ ト短調
- ハンガリー舞曲第5番
- プリンク・プランク・プルンク
うーん、ずらりと並んだこの曲目、すごいです。作曲者名は省略させていただきましたが、時代的には16世紀から21世紀まで、ジャンル的にはクラシックの古楽からゲーム音楽(効果音含む ^^;;)までですよ。2時間コンサートだから気合入ってるということもありましょうが、私はこの広がりが鍵盤ハーモニカとリコーダーという組み合わせの強みだと思います。
というのは、この二つはいずれも establish されてない、マイナーな存在の楽器で――なぁんて言うと古楽でリコーダーやってる方から怒られそうですが、ピアリコのリコーダーはプラスチック製ジャーマン式(たぶん)の、つまり基本的に学校の楽器から出発してると思うので――、見た目もゴツくないし、特定の時代やジャンルの音楽に結びつくイメージも、「この楽器ならコレ」という定番の曲も特にない、世間一般的には、まあ言葉は悪いですが、しょせん学校で習って終わりの楽器でしょ、大の大人がゲージツ的にキワめるような楽器でもないんでしょうねと、軽く見られてると思うんですね。
でもそういうニュートラルで相手の脇をゆるめさせるような存在だからこそ、どんな時代、どんなジャンルの曲へもアプローチできる、どこへちょっかいかけても愛嬌こそあれ強い違和感は生まれない。しかも機能的に万全ではなく音域や機能にけっこう制約のある楽器であることが、逆にその楽器「らしさ」につながっていると思うのです。
しかもいずれの楽器も軽く見られているくせに、機構が単純である故に(ちゃんとコントロールできれば)表現の幅はけっこう広く、軽量級だから演奏しながら「振り」というか、ちょっとしたパフォーマンスをする余地もあります。こういう点は、私が主に活動しているオーケストラではちょっと難しいので、うらやましい。
・・・あぁ〜当事者でもないのに熱く語ってしまいましたね、すみません。でもそれは楽しくて中味が濃いコンサートをするにはどうすればいいのだろう、と考えるヒントをたくさんいただいた、ということなんですよ。機会があればぜひまた行きたいです!
そうそう、アリオスはこの日はこれ以外に公演やイベントがなかったので閑散としてましたが、明るく立派にきれいになってました。しかも私がロビーで開場を待っていたら、職員の方が使い勝手や清掃状況等についてのアンケートをとりに見えて、回答したら粗品(アリオスのマーク入りA4クリアファイル:売価210円)をいただきました。うーん、この真摯な向上心!いいぞアリオス、贔屓にしちゃう!