2006.10.16 Monday
最近の演奏会:いわき交響楽団第23回定期演奏会
福島県いわき市の市民オーケストラ「いわき交響楽団」には、以前大学オケの後輩がいたのがご縁で1994年以来定期演奏会をお手伝いさせていただいています。10月15日(日)にいわき市平市民会館においていわき交響楽団第23回定期演奏会があり、トラで参加しました。今回は前日が東京サロンオーケストラのリハ並木祭演奏会で、そちらが終わってから駆けつけたので前日のリハーサルには約1時間遅刻してしまいました。ちょっと疲れも残っています。
今回のプログラムは
- モーツァルト:交響曲第40番
- ムソルグスキー/ラヴェル:組曲「展覧会の絵」
アンコールとして
- マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
- モーツァルト:「アヴェ・ヴェルム・コルプス」(弦楽合奏用編曲)
指揮は金森圭司氏。
コントラバスの立場から言うと、「展覧会の絵」は弾かない曲もあるし、譜面をしっかり読んで音さえきちんと取ってしまえば後は合奏で他パートとの絡みを確認するだけで、それほど難しい所はありません。しかしモーツァルトの40番は第一楽章と第四楽章にコントラバスにとってちょっと難しい箇所があります。第一楽章の難所は今年の8月20日に行われた我孫子市民フィルの「けやきプラザオープニング記念コンサート」のときにさらってあったので、今回は第四楽章の方に集中してメトロノームでさらいました。
メトロノームで練習したところは結局本番でもきちんとは弾けなかったのですが(汗;)、先日のつくば学園都市オーケストラでの教訓を踏まえて、本番前のリハーサルでは力を抜いて要点確認に絞ったのがよかったのでしょう、途中で集中が切れることなく弾けました。モーツァルトの40番は夢中で弾けてしかも演奏の喜びと幸福感(と苦しみ)を味わうことができる曲、聞いても弾いてもすごい曲です。
「展覧会の絵」は終曲(「キエフの大門」)でE線をDに下げました。この曲は変ホ長調でラヴェルによるオケ用編曲はコントラCまで要求していますが、今回いわきのコントラバスは全員がふつうの4弦(しかも全部で4人)だったので、一人くらいはコントラE♭のオルガンポイントを鳴らした方が良いかなと思ったのです。たとえコントラバス1本でも和音にちゃんとはまっていれば意外と聞こえるはずなのですが、実際にどうだったかは録音聞いてみないとわかりません。フルオケのffの中ですから、無理だったかも…。
「展覧会の絵」の最後でE線をDに下げたため、いきおいアンコール2曲もそのまま弾くことになりましたが、モーツァルトの「アヴェ・ヴェルム」(弦楽用編曲)はニ長調で最後にコントラDが書いてあり、結果として譜面通りに弾けたのでよかったです。コントラD、気持ちえぇ〜(笑)。
というわけで、自分自身は2日続き(月曜日のつくば学園都市オーケストラの演奏会も入れると1週間で3回め)の本番という疲れのたまった状態で迎えた本番の割にはまあまあでした。オケ全体としても大きな事故もなく「展覧会」のクライマックスもじゅうぶん盛り上がり、いわき交響楽団の皆様もほっとされたことと思います。いわき市は人口こそ35万人とつくば市と土浦市を合わせたくらいありますが、市域が広いこともあってかなかなかオーケストラとしてバランスのとれたメンバーを確保することが難しいようで、今回もかなりトラを入れて補強しています。しかし逆に私を含めて常連のトラがけっこういて、オケとしてのまとまりが維持できているのが強みです。浜通り唯一の市民オケ(だと思います)として、今後とも末永いご活躍をお祈りいたします。お疲れさまでした。
(ここからはほーほの勝手な独り言。)
ところで、指揮者の金森氏がこのオケを振るのは今回で2回目ですが、この方の指揮はアマチュアプレーヤーがふつうに見る指揮と様子が違っていて、実はちょっとやりにくいのです。きれいに大きく振っていただいてはいるのですが、私見では予備動作というか、プレーヤーに次の拍を予感させる力があまり伝わってこないのが問題です。プロはいざ知らず、私も含めてアマチュアは指揮者に「引っ張って行ってもらう」のに慣れていて、次の拍が見えない(感じられない)とすぐに疑心暗鬼になってしまいます。金森氏の棒はどういうわけか次の拍をあまり感じさせてくれないので、特にトラで行って少ない練習回数で本番というのはつらいです。団員の方にこの棒を見る力を養っていただいて、まごまごしているトラを引っ張っていただければ幸いです。
もう一つ、練習1回と前日(しかも遅刻)、当日しか来なかったトラの分際ではなかなか口出ししづらいのですが、今回コントラバスのボウイングが他の弦と違う箇所が多かったのです。ボウイングは慣れとか経験とか人それぞれにさまざまな要素があり、また解釈によっても影響されるので、必ずしも「こういう音型はこの弓」と一義的に決まらないのですが、オケの中ではできるだけ合わせるべきです。現在コントラバスの団員は数ヶ月前に入団された方一人しかいないので練習で弾くだけでも大変なことと思いますが、弦の全パートで弓合わせをするとかしていただくとよいと思います。
(以上、余計な独り言でした。)
- モーツァルト:交響曲第40番
- ムソルグスキー/ラヴェル:組曲「展覧会の絵」
アンコールとして
- マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
- モーツァルト:「アヴェ・ヴェルム・コルプス」(弦楽合奏用編曲)
指揮は金森圭司氏。
コントラバスの立場から言うと、「展覧会の絵」は弾かない曲もあるし、譜面をしっかり読んで音さえきちんと取ってしまえば後は合奏で他パートとの絡みを確認するだけで、それほど難しい所はありません。しかしモーツァルトの40番は第一楽章と第四楽章にコントラバスにとってちょっと難しい箇所があります。第一楽章の難所は今年の8月20日に行われた我孫子市民フィルの「けやきプラザオープニング記念コンサート」のときにさらってあったので、今回は第四楽章の方に集中してメトロノームでさらいました。
メトロノームで練習したところは結局本番でもきちんとは弾けなかったのですが(汗;)、先日のつくば学園都市オーケストラでの教訓を踏まえて、本番前のリハーサルでは力を抜いて要点確認に絞ったのがよかったのでしょう、途中で集中が切れることなく弾けました。モーツァルトの40番は夢中で弾けてしかも演奏の喜びと幸福感(と苦しみ)を味わうことができる曲、聞いても弾いてもすごい曲です。
「展覧会の絵」は終曲(「キエフの大門」)でE線をDに下げました。この曲は変ホ長調でラヴェルによるオケ用編曲はコントラCまで要求していますが、今回いわきのコントラバスは全員がふつうの4弦(しかも全部で4人)だったので、一人くらいはコントラE♭のオルガンポイントを鳴らした方が良いかなと思ったのです。たとえコントラバス1本でも和音にちゃんとはまっていれば意外と聞こえるはずなのですが、実際にどうだったかは録音聞いてみないとわかりません。フルオケのffの中ですから、無理だったかも…。
「展覧会の絵」の最後でE線をDに下げたため、いきおいアンコール2曲もそのまま弾くことになりましたが、モーツァルトの「アヴェ・ヴェルム」(弦楽用編曲)はニ長調で最後にコントラDが書いてあり、結果として譜面通りに弾けたのでよかったです。コントラD、気持ちえぇ〜(笑)。
というわけで、自分自身は2日続き(月曜日のつくば学園都市オーケストラの演奏会も入れると1週間で3回め)の本番という疲れのたまった状態で迎えた本番の割にはまあまあでした。オケ全体としても大きな事故もなく「展覧会」のクライマックスもじゅうぶん盛り上がり、いわき交響楽団の皆様もほっとされたことと思います。いわき市は人口こそ35万人とつくば市と土浦市を合わせたくらいありますが、市域が広いこともあってかなかなかオーケストラとしてバランスのとれたメンバーを確保することが難しいようで、今回もかなりトラを入れて補強しています。しかし逆に私を含めて常連のトラがけっこういて、オケとしてのまとまりが維持できているのが強みです。浜通り唯一の市民オケ(だと思います)として、今後とも末永いご活躍をお祈りいたします。お疲れさまでした。
(ここからはほーほの勝手な独り言。)
ところで、指揮者の金森氏がこのオケを振るのは今回で2回目ですが、この方の指揮はアマチュアプレーヤーがふつうに見る指揮と様子が違っていて、実はちょっとやりにくいのです。きれいに大きく振っていただいてはいるのですが、私見では予備動作というか、プレーヤーに次の拍を予感させる力があまり伝わってこないのが問題です。プロはいざ知らず、私も含めてアマチュアは指揮者に「引っ張って行ってもらう」のに慣れていて、次の拍が見えない(感じられない)とすぐに疑心暗鬼になってしまいます。金森氏の棒はどういうわけか次の拍をあまり感じさせてくれないので、特にトラで行って少ない練習回数で本番というのはつらいです。団員の方にこの棒を見る力を養っていただいて、まごまごしているトラを引っ張っていただければ幸いです。
もう一つ、練習1回と前日(しかも遅刻)、当日しか来なかったトラの分際ではなかなか口出ししづらいのですが、今回コントラバスのボウイングが他の弦と違う箇所が多かったのです。ボウイングは慣れとか経験とか人それぞれにさまざまな要素があり、また解釈によっても影響されるので、必ずしも「こういう音型はこの弓」と一義的に決まらないのですが、オケの中ではできるだけ合わせるべきです。現在コントラバスの団員は数ヶ月前に入団された方一人しかいないので練習で弾くだけでも大変なことと思いますが、弦の全パートで弓合わせをするとかしていただくとよいと思います。
(以上、余計な独り言でした。)