<< 最近の演奏会:土浦交響楽団第55回定期演奏会 | main | ハチャトゥリアン「仮面舞踏会」の原作を読んでみた >>
「ヴィブラート」という指示
 12月16日の土浦交響楽団第55回定期演奏会のアンコール曲としてブラームスの「ハンガリー舞曲第1番」を演奏しました。これまでに何回か演奏したことはあったのですが、この機会にスコアも見てみるかと思い立って購入、さっそく見てみたところ見慣れない指示が…。
ハンガリア舞曲第1番冒頭

 図は冒頭の弦楽器セクションを取り出したもの。f はダイナミクスのフォルテ、espr. espressivo ですが、その次の vibrato という指示は今日ではまず見られません。ブラームスの時代にはヴィブラートは指示を必要とする特別な表現手段だったのですね。今では逆に「ここはノン・ヴィブラートで!」と指示されない限りヴィブラートはデフォルトでかかります。しかしいつでもどこでも同じヴィブラートを機械的に脊髄反射的にかけているのでは表現としての意味がありません。ヴィブラートの速さ、深さ、かける箇所などを意識的にコントロールして表現手段としてもっと活用してみたい気がします。

とは言いながら、既にヴィブラート全盛の時代になってから音楽に触れた私たちは、morendo ppp でノン・ヴィブラートにすることはできても、ふつうの音をノン・ヴィブラートで弾くのは実は「怖い」のです。表情のないのっぺらぼうな音で小学生が吹く「たてぶえ」みたいになるんじゃないか、音程が悪いのがばれちゃうんじゃないか…それでついついヴィブラートをかけちゃう、というのが現実なわけで、ヴィブラートの意識的・積極的活用はまずはベースとなるノン・ヴィブラートの音を再発見して恐怖感を克服するところから始めなければならないのかも知れません。古楽派・擬古楽派の演奏やリコーダーアンサンブルなどに積極的に触れて鍛えるかなぁ。
| オーケストラ活動と音楽のこと | 22:32 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://hoch.jugem.jp/trackback/136
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< August 2019 >>

SELECTED ENTRIES

CATEGORIES

ARCHIVES

RECENT COMMENT

RECENT TRACKBACK

MOBILE

qrcode

LINKS

PROFILE

SEARCH