500円で買ったズームニッコール43-86丕3.5
 以前近所のカメラ店のジャンクで、ニコンのフィルム用一眼レフカメラのニコマートFTNを500円でゲットした話をアップしましたが、実はその数日後にまたそのカメラ店のジャンクで、今度はレンズをやはり500円でゲットしました。ニコンの一眼レフ用のズームレンズ Zoom-NIKKOR Auto 43mm-86mm f3.5 というレンズです。Auto は自動絞り(カメラに装着した状態では設定した絞り値に関係なく開放絞りになっていて、撮影時に設定値まで絞り込まれ、撮影が終わると再び開放に戻る仕組みの絞り。いつもファインダーが明るいので構図がとりやすくピントが合わせやすい)のAuto で、AF(オートフォーカス)ではなく、そんな時代のレンズでもありません(後述)。
 ジャンク用のカゴの中で発見された時にはレンズキャップもリアキャップもなく、ただ前面にニコン製のL37というフィルター(UVカット用)が付いていました。キャップがないとレンズ表面の傷が気になりますが、見たところ大きな傷やクモリ、カビなどはなさそうです。またレンズの操作感を左右するグリスの利きも問題ありません。ニコマートFTNで味をしめていた私はさっそくこのレンズを購入しました。

<ズームレンズにはピントリングを前後に動かして焦点距離を変えるタイプと、独立したズームリングを回して焦点距離を変えるものがあり、このレンズは前者のタイプ。左が広角側(43弌法右が望遠側(86弌砲砲靴燭箸海蹇K庄鸞Δ縫轡侫箸垢襪閥斉垢妨修譴討る色つきのヒゲ状の線は被写界深度を示す表示で、絞り値の数字の色に対応しています。オートフォーカスで狙ったものに直接ピントが合っちゃう昨今のスタイルでは、被写界深度という言葉自体がもうほとんど死語ですかね・・・また一本だけ真っ赤な線が入っていますが、これは赤外フィルムを使う際のピント合わせの指標です。今は市販の赤外フィルムは、少なくとも国産ではなくなってしまいましたが、昔は小西六写真工業(のちにコニカ、現・コニカミノルタ)から「さくら赤外750」という赤外フィルムが毎年一回春先に発売され、使う人は一年分買って冷蔵庫で保管していました。白黒写真を撮るフィルムですが赤外線は可視光よりヘイズの影響を受けにくく遠景まですっきりと写り、青空は黒く沈み、また新緑の葉が明るく真っ白に写るので、独特の表現になりました。風景写真や山岳写真に好んで使われていたものです。しかし赤外線は可視光と波長が違うので、一眼レフでファインダーを見て(可視光で)ピントを合わせても、出来上がった写真はピンボケになってしまいます。そこでファインダーでピントを合わせた後、その距離をこの赤外指標に合わせ直す必要があり、フィルムカメラ用の古いMFレンズには多くの場合赤線や赤ポチの赤外指標が設けられていました。こうしたことも今のうちに書いて残しておかないと、じきにわからなくなってしまうでしょうね。>

<レンズ正面から見たところ。マルチコーティング以前のレンズなのでレンズ表面での反射が大きく、あたりの景色が映り込んでます。絞り羽根は6枚。内部に小さいホコリが入り込んでいますが、ジャンクにしてはキズ、カビ、クモリ等なく動作も正常、グリスもOK。また500円でいい買い物しちゃったかな?もっとも中古レンズの中には素人が分解してどこにもピントが合わなくなっちゃったレンズなんかもあるので、実際に試写してみないとわからないけど。>

 このレンズは国産初の標準ズームレンズ(標準レンズといわれる50仭宛紊両播正離をカバーするズームレンズ)で、昭和38(1963)年の発売。奇しくもやはりジャンクで買ったニコマートFTN(1967年発売)とほぼ同じ時期のレンズです。もともとはニコレックスズーム35という普及機に固定装着するレンズとして開発されたもので、できるだけ小型で安価にするためにレンズ枚数を極力減らす配慮がされているそうです。しかし一眼レフ用の交換レンズとして発売されると、当時は他社も含めて唯一の安価で小型の標準ズームだったため、「ヨンサンハチロク」と呼ばれて親しまれ、よく売れたそうです。
 肝心の写りについては、何といっても小型化と低価格化を目指したレンズですし、今から50年前の、光学設計や収差補正などの複雑膨大な計算を瞬時にやってのけるコンピュータなどない時代の製品ですから、残念ながらあまりよい噂は聞きません。
 しかし万全な状態ではないかもしれないがとにかく現物が手に入ったからには、国産初の標準ズームというこの記念碑的な人気レンズを、これも当時の人気カメラであったニコマートFTNとの組み合わせで試してみたいと思うのが人情というもの。しかもカメラもレンズもジャンクの500円同士、これでまともに見られる写真が撮れたら痛快じゃないですか!

 というわけで、5月10日土曜日の午前中に用事で土浦に出たついでに、土浦の街を撮り歩いてみましたので、ここで何枚か紹介します。カメラはもちろん500円のニコマートFTN、フィルムはコダックゴールド200(ISO200)です。
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| 写真とカメラ | 20:59 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
500円で買った Nikomat FTN
 4月1日につくば道を歩いて旧筑波山郵便局へ行った話を先日アップしましたが、その際に気になっていた小田と栄の集落を、その翌週の4月8日に今度は自転車で訪れてみて、実は今その話をアップしようとまとめているところです。その際も FUJI X20 と一緒にフィルムカメラ(つくば道のときのニコンFE に替わって今回はニコマートFT2 でした)を使いました。そこでその日のうちに撮影結果をデジタル化してもらおうと近所の写真店に行って注文を済ませ、ついでに店内を見回してみたら、いつもはコンデジやらAFレンズばかりの500円均一ジャンクコーナーのカゴに、どこか見慣れた、しかも風格のあるカメラボディが裸で無造作に投げ込まれているのが目に留まりました。手に取って見ると、何とニコンの古いフィルム用一眼レフ、ニコマートFTN ではありませんか!奇しくもこの日撮影で使ったニコマートFT2 の一つ前のモデルで、35年前に高校で後輩が使っていたのを見た私がニコン党になるきっかけとなったカメラでもあります。ええ〜これが、500円!?でへへへ〜、じゅるじゅる(←ヨダレの音)
 しかしジャンクに放り込まれているということはいずれどこかに問題を抱えているわけで、あまり期待せずに手に取ってみると、外観はもちろん使用感たっぷりですが、大きなキズやペンタ部などいやな所の大きな当たりはありません。巻き上げてシャッターを切ってみても引っ掛かる等の違和感はなく、シャッタースピードを変えてみると動作もそれらしく変わります。ふむふむ、しかし普通は露出計の電気系がダメになってるんだよね・・・と内蔵露出計をチェックすると、ファインダー内とボディ上部にある針は両方とも明るさに応じて動きます。それではとたまたま同じジャンクのカゴに入っていたズームニッコール 35mm-135mm f3.5-4.5 を付けてみると、ガチャガチャ(開放絞り値の設定機構)も正常だし、露出計は絞り・シャッタースピードに連動して、私の人感露出計(要するに勘ね、勘 ^^)とほぼ近い値を示します。
 ふうむ、どうやら機械系は問題なさそうじゃないか?と裏蓋を開けてみると、フィルム室内はきれいだし、シャッターも音だけじゃなくてちゃんと開いてちゃんと閉じてるし、ミラーアップも正常。要するにニコマートFTN として特に問題はなさそうなのです。
 もちろん露出計やシャッタースピードの精度がどれくらい信用できるかはわかりませんが、常用しているカラーネガフィルムは露出に対する寛容度が広く、1絞りや2絞りの違いはなんとかなるし、万が一使ってみて結果がダメだったとしても、500円で文鎮買ったと思えばいいや!と即決お買い上げ〜。早く試写してみたいよー☆

クリックで拡大<写真の左の白いのが今回500円で買ったニコマートFTN、右の黒いのがニコマートFT2。FTNはニコンF時代のカメラで、ロゴの字体や一部のパーツがニコンFと共通です。FT2は上位機がニコンF2になった時期の製品なのでロゴの書体がF2と同じシャープなゴシック体ですし、頭のてっぺんにストロボ用のホットシューが付き、セルフタイマーレバーやフィルム巻き上げレバー、レンズ交換用のボタンにF2と同じく樹脂製カバーが付いてます。
 ちなみに今のニコンのカメラは上位機種から下位機種までみーんな「ニコン○○」という名前ですが、1960〜1970年代のニコンのカメラで「ニコン○○」と名乗ったのは最上位機種のFとF2だけで、下位の製品はニコレックスとかニコマートという名前でした(一度だけ「ニコンオート35」というシャッター優先EEのカメラが出たことがある)。ボルドーの一級格付けシャトーにセカンドラベルがあるように、ニコマートはニコンのセカンドラベルと考えてもいいのかな。ただTTL内蔵露出計やAE(自動露出)の本体への搭載はニコマート系列がニコン系列より先行したので、一般ユーザーにはニコマート系列のカメラの方が使いやすかったと思います。>

 さて試写の機会は・・・と考えてみたら、その翌日の4月9日の午後に、求職活動として常総市水海道(みつかいどう)にある茨城県の「ポリテクセンター茨城」の施設見学に行くことになっていたのです。これはちょうどいい、これまで水海道には行ったことがないし、施設見学の後にこの FTN の試写をかねて水海道の街を一回りしてみよう。水海道は江戸時代から明治にかけて鬼怒川の水運で栄えた歴史を持っているので、町の中には古い建物なども残っているようです。うーん楽しみ々々々。
 
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| 写真とカメラ | 17:42 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ペトリカラー35で撮った土浦
 今年初めに入手した小さくてよく写る距離目測・全手動フィルム用コンパクトカメラのペトリカラー35を携えて、8月24日の土曜日に土浦の街を歩きました。例によってシャッターを切る楽しさにかまけてつまらない写真を量産してしまいましたが、そんな中から押しつけがましくいくつかご紹介します。

カメラ:ペトリカラー35 レンズ:C.C Petri 40mmF2.8
フィルム:Kodak GOLD200(ネガカラー ISO200)

待っている女 女は待っています。看板が真白な店の閉じたシャッターの前で。隣の店の幟は「おまたせしません」なんて言ってますが、女はもうずいぶん待っています。視線を低く落としてたおやかに、しかし梃子でも動くまい風情で、女は待っています。

「ほたて」と櫻橋 土浦駅から亀城(きじょう)公園に至る通称「亀城通り」と旧水戸街道との交差点「中央一丁目」に建つ天ぷら屋「ほたて」の店の前にある「櫻橋」の親柱。隣には「土浦市道路元標」があります。今の亀城通りにはその昔、土浦城から川口町を通って霞ヶ浦へ注ぐ川(川口川)が流れており、旧水戸街道はこの川を「櫻橋」で渡っていたのです。
 ちなみに店名の「ほたて」は天ぷらのネタのホタテ(帆立貝)ではなく、保立(ほたて)さんがやってるお店です。念のため。
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| 写真とカメラ | 19:10 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
カメラ割愛の記
 小学生の頃に父から譲られたコニカIIIから始まって、これまでにいろいろなカメラを使ってきました。ほとんどは壊れてしまったり下取り交換に出したりしてもう手元にはありませんが、それでも残っているものが何台かあります。特に社会人になって多少懐に余裕が出てきてからは、複数台のカメラを使い分けるという贅沢をするようになって所有台数が増えました。
 しかしカメラというものは使わずにただ置いておくと、やがて動きが渋くなったり電気部品が働かなくなったりして必ず具合が悪くなる。常時現役で使っていて、動く部分は動かし回路には電気を流している方が、よい状態で長く使えるようです。人間と似ています。

 そういう目で見てみると、日頃から手元にあるカメラを取っ替え引っ替え使ってどしどし写真を撮っているかといえばそんなことはなく、無聊をかこっているカメラが少なくありません。しかも中にはきちんと動かないものも出てきました。
 これはいけません。せっかく先人たちがいろいろと工夫して作り上げた知恵と技術の結晶というべきカメラを持ちながら、あたら死蔵したままダメにしてしまうなんて愚の骨頂、先人たちにも申し訳が立ちません。それくらいだったらこれらをもっと有効に使ってくれる人のところへやってしまった方がよいのだろうなあと思えてきました。
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| 写真とカメラ | 22:51 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ニコマートFT2とニッコールH・C50mmF2で小石川散歩

 またカメラネタです。今回は昨年修理・点検に出して戻ってきたニコマートFT2 と、最近入手した標準レンズ Nikon Nikkor-H・C 50mmF2 の試写を兼ねて、小石川周辺をぶらぶら歩きました。

 ニコマートFT2が昨年9月に入院したことは本ブログにも書きました。入院先は東京都調布市にある機械式カメラの修理店・調布カメラサービスさん。多摩地区にあるということと(多摩ファンである私の中では重要なポイント)、ブログを拝見してお仕事が丁寧そうな印象を受けたこと、さらにブログにカメラ関連の記事ばかりでなく「調布」という地元に関するカテゴリが立っていたこと(これも多摩ファンポイント高い!)から、こちらにお願いすることにしました。
 仕事が立て込んでいたのか修理期間は約3ヶ月と思ったよりかかりましたが、終始丁寧に対応していただき、露出計も順調に機能するようになり大変満足しています。露出計以外の部分も点検していただいたので、安心して撮影できます。

 ところでこのニコマートFT2というカメラはレンズ交換のたびに「ガチャガチャ(露出計にレンズの解放絞り値をセットする手順)」が必要で、そのためには交換レンズにカメラの露出計連動ピンをつかむための通称「カニの爪」と呼ばれる露出計連動爪が必要です。ところが私の持っているレンズの中でたった一本、焦点距離50mmのいわゆる標準レンズだけには連動爪がついていませんでした。
 その標準レンズ Ai Nikkor 50mmF1.8S は1982年ごろニコンEMとセットで購入したもので、ガチャガチャが不要なAi方式を採用した小型軽量一眼レフのニコンEM(通称:リトルニコン)に合わせて薄型化されており、Ai方式では必要のない連動爪は最初から付いていません。ところがニコマートFT2はAi化以前のカメラなので、この連動爪のないレンズは絞込み測光でしか使えず不便です。そこでニコマートFT2用にヤフオクでAi化以前の標準レンズを物色し、Nikkor-H・C50mmF2 を数千円で落札しました。もちろん中古で、外観に手ずれなどの使用感はあるもののレンズそのものに大きな傷やカビ、クモリ等は見られず、しかも落札したときには気づいていなかったのですがフード付き。これはありがたい。

標準レンズ2本標準レンズ2本(横から)<左の写真は2本の標準レンズを上から、右の写真は横から撮っています。それぞれの写真で左にいるのがFT2用のH・C50mmF2、右にいるのがAi 50mmF1.8S。上から見るとF1.8Sには連動爪がなく、横から見ると薄く作られていることがわかります。>

標準レンズつきFT2<左はH・C50mmF2を装着したFT2。連動爪がしっかりと連動ピンをつかみ、フードもついてます。
ところでレンズ名の Nikkor-H・C の H は Hexa(6)の頭文字でこのレンズが6枚構成であることを、C は多層膜コーティングが施されていることを表します。その後ろの Auto は完全自動絞り(シャッターを切る前は設定値に関わらず常に絞りが開放になっており、シャッターを切ると設定した絞りまで絞られ、撮影が終わると再び絞り開放に戻る)の意味で、オートフォーカスだったりはしません。>

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| 写真とカメラ | 21:58 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ペトリカラー35をリバーサルでテスト

 またまたペトリカラー35ネタです。ネガカラーで撮影したものをデジタル化してPCのディスプレイで見る限り撮影結果が非常に良好なので、実際の発色や露出の傾向、さらにもともとは1.3Vの水銀電池(現在は製造中止)用の露出計を1.5Vのアルカリ電池LR44で動かしていることによる電圧の差の影響を見るため、リバーサルフィルムでの撮影を試みました。リバーサルフィルムは見た色の補色が記録されるネガフィルムと違って見た色が記録され、しかもネガフィルムよりラチチュード(露光寛容度)が狭いので、レンズの発色や露出計の測光精度を直接目で見てシビアに確認できます。

 今回使ったフィルムは富士フィルムのプロビア100F(RDPIII)。このフィルムは私がリバーサルを使って写真を撮り始めた頃に常用していたフジクローム(RD)、フジクロームプロフェッショナル(RDP)の子孫で、私が一番信頼しているフィルムです(ちなみにRDとRDPは乳剤は同じでフィルムベースがクリア(RD)かグレー(RDP)かの違いだったと記憶しています。グレーベースのRDPの方が色に深みが出たようでした)。
 これをペトリカラー35に詰め、同じカットをシャッタースピードを変えて「露出計ドンピシャ」「1段(=1絞り)プラス」「1段マイナス」の3通り撮って結果を比べます。絞りでなくシャッタースピードで露光を変えたのは、絞りを変えると被写界深度(ピントが合う奥行き)が変わって絵柄が変わるので、比較しにくくなったら嫌だな、と思ったから。
 さあ〜て、どんな具合かな〜。

 まず発色はニュートラルでどちらかというと端麗繊細系かなと。たとえば真っ黄色のものを撮っても油絵の具みたいな感じの色にはなりません。そして露出は露出計ドンピシャでもいいが、露光アンダーに強いリバーサルなら半絞りくらい絞った方が色の乗りが私好みになりそう。1絞りはちょっと絞り過ぎかな、という感じでした。逆に露光オーバー気味が得意なネガカラーは露出計ドンピシャでよさそうです。1.5V用に再調整されている個体なのかもしれません(回路に入っている抵抗を取り替えて調整可能らしい)。

 というわけで、カメラを信頼してどんどん撮ればいいという結論になりました。これからもどんどん活躍してもらいますよ、ペトリカラー35。

| 写真とカメラ | 10:27 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ペトリと散歩 〜東京駅レンガ駅舎と小石川〜

 2月9日の土曜日、小さいのによく写る全手動コンパクトカメラ・ペトリカラー35を携えて、新装成った東京駅周辺と文京区小石川のえんま通り商店街を歩きました。
使用機材:ペトリカラー35(C.C petri 40mmf2.8レンズ固定)
フィルム:Kodak GOLD100(ネガカラー ISO100)

※ なおサムネイルをクリック一回でディスプレイの画面に合わせた大きさで表示される場合は、もう一回クリックすると原寸(1600x1200よりちょっと小さいくらい)になりますのでお試しください。

 東京駅のリニューアルオープンは昨年の10月1日で、もう4ヶ月以上も前のこと。しかも私はそれから何回も東京駅を利用しているにも関わらず、丸の内側の復元されたレンガ駅舎を見るのはこの日が初めて。それというのも私が利用するのは日本橋口と八重洲南口と地下鉄ばかりで、丸の内側には全く用事がなかったのです。
 日本橋口でつくばからの高速バスを降りて丸の内側へ出ると、西から差す夕日が丸ビル他の高いビル群に遮られて、レンガ駅舎のほとんどは日陰に沈んでいました。

丸の内北口 丸の内北口。これまで古い写真や絵でしか見たことのなかったドームが今、目の前に・・・うわ〜かっけえ〜。このドームが自分が生きている間に復元されてその姿をこの目で見ることができるなんて、数年前までは思いもしませんでした。

丸の内中央から北口 中央口から北口まで。駅前ロータリーの反対側から40mmというレンズの画角では、レンガ駅舎の全体を一望のもとに納めるのはちょっと無理。この写真では夕日の当たった後ろの高層ビルはうまい具合に白っぽく飛んで存在感を消し、かえって日陰に沈んだレンガ駅舎の方が重厚な存在感を得ていていい感じになりました。ところで写真でじっくり見ても、既存の2階までと増築した3階部分との違い・継ぎ目がわかりません。この工事の手際のよさ、たいしたもんだ。

丸の内南口 こちらは丸の内南口。私以外にもレンガ駅舎をカメラに収めてる人はけっこういました。入り口付近には修学旅行の生徒らしき人だかり。東京駅らしい光景です。

丸の内南口ドーム 南口ドームの内側。天井を舞う鷲の彫刻、随所に見られる文様やレリーフもさることながら、トップライトの自然光で内側から静かに輝くような壁面と暖かい電灯色の光の窓の対照も美しい。しかし写真を大きくして見ると全面に張られた、おそらく鳩除けのネットが見えてちょっと興ざめ。ペトリ写りすぎだろ〜(笑)。

 さて、レンガ駅舎をざっと見たら地下へ下りて東京メトロ丸の内線でオーケストラの練習場(文京区小石川某所)に向かいます。本当は東京駅をもっと細かく、それに東京ステーションギャラリーも見たかったけど、今日は午後6時から練習があるのでそれはまたの機会に。

富坂下交差点 後楽園駅で降り、東京ドームの反対側の小石川方面へ出るとすぐに国道254号(通称:春日通り)との交差点「富坂下」があります。その名のとおり西側の富坂と東側の真砂坂を下りきった、ちょっとした谷間です。時刻はそろそろ5時を回って日暮れ時、シャッタースピードは遅くなり絞りも開き気味。ISO100のフィルムでは走っている車はブレて近くの人物もボケてきます。

大亜堂書店にて富坂下交差点で春日通りを渡って真っ直ぐ進むと「こんにゃくゑんま」として知られる養源寺とそれに続くえんま通り商店街があります。この商店街には銅板を使った震災復興建築(関東大震災の、ですよ)と思しき建物がまだいくつか残っていて、歴史を感じさせます。もっともそうした建物はだんだん取り壊されて、今風のお店になったりマンションになったりしているのですが(その一つの例をこちらでご紹介してます)。
 この大亜堂書店さんは小さな古書店――というより「古本屋」と言った方が似合う――で、この写真ではわかりませんがやはりファサードに銅板が使われているし、店名も右書きだし、店内の佇まいからしても古くからあるお店に違いありません。私もときどきここで本を買います。
 夕闇迫る頃、灯りのともった店頭に積まれた本にふと興味を覚えた子供と「何だよ、お前にはわかんないよ」と言いたげなお父さん。手をつないでいるところがいいですね。薄暮の町が背景にボケて、蛍光灯の青緑と赤っぽい白熱灯(デイライトタイプのフィルムにはこう写る)の色の違いも面白い。シャッタースピードが遅いので人物はブレてるし多少手ブレもしてるみたいですが、背景から浮かび上がったお父さんに立体感が感じられて、自分では気に入ってます、この一枚。デジカメじゃフラッシュ一発、さもなきゃ自動で増感してシャッタースピードを確保した上に手ブレ補正がかかって、おそらくこういう雰囲気の写真にはならないでしょう。
 元のネガを見るとかなり透明に近く、ということはネガフィルムが苦手とする露出アンダーの絵なんですが、それでも画像としてはしぶとく写っているところがさすがにラチチュード(露光寛容度)の広いネガカラーフィルム。フィルムに救われました。

| 写真とカメラ | 19:05 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ペトリカラー35礼讃

 先月入手した小さなフィルムカメラのペトリカラー35。このところ「カメラのキ●ム●」でコダックのネガカラーフィルムが安いのでそれを使ってどんどん撮ってみてますが、撮影結果はたいへん良好で、ますます愛着がわいてきました。

 まずレンズがいいです。焦点距離40mmでf2.8というレンズは、ボディがほぼ同じ大きさのローライ35Sに付いている4群5枚のゾナーと同じスペックですが、実は3群4枚のテッサータイプです。私は少ないレンズ構成でめいっぱいがんばるテッサーの、時にカリカリする描写よりも、余裕と落ち着きを感じさせるゾナーのおっとりゆったりたっぷりした風情を愛するのですが、この C.C petri レンズは細かいものまでちゃんと結像する割にはカリカリとうるさくもならず、私好みです。四隅の画像の乱れや光量落ちも気になりませんし、著しい歪曲収差もなく、この大きさのカメラとレンズでこれだけしっかり写れば、私は言うことありません。以下の作例は2回クリックすると大きくなりますのでお試しください。

Burger Kingと東京スカイツリー<左:すみだトリフォニーホールの近くから東京スカイツリーを見通す。遠景のスカイツリーの骨組みも、わりと近くの日陰の人や交通標識もちゃんと写っていてうれしいです。色調をかなり補正しているのですがそれでも日陰がこんなに青いのは、これはコダックのフィルム(Kodak GOLD400使用)ならではの色じゃないかと思います。>

すみだトリフォニーホールにて<右:すみだトリフォニーホールの入り口にて。先日聞きに行った新響の第220回演奏会です。やはりKodak GOLD400で撮ってますが、これは色調補正してません。>


 ペトリは「同じ機能ならニコンの半額」と言われた中級カメラメーカーでしたが、レンズは私が卒業した東京都足立区の中学校のすぐ隣にあった自社工場で研磨していたらしく、カメラ本体よりレンズの方が評判がよかったりします。このカメラのレンズもなかなかの描写力を持っていると見ました。

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| 写真とカメラ | 21:34 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
光学式単独距離計(Leitz Fokoschrom)

 オートフォーカスでないカメラの多くは、内蔵距離計や一眼レフのピントグラスのようなピント合わせをアシストする仕組みを備えています。ところがペトリカラー35を含む昔のコンパクトカメラなどにはこうした仕組みを持たないものがあり、カメラに頼らずに被写体までの距離を測り、その数値をレンズに移さなければなりません。この場合はゾーンフォーカスマーク(半身像−近距離、グループ−中距離、山−遠距離といったマーク)の表示があればそれに合わせ、それもなければ「うーん3mだな」と目分量で測ってその距離にレンズを合わせます。ペトリカラー35の取説にも「焦点調節/目測式」と明記されています。で、目測でのピント合わせの強い味方が以前紹介した「被写界深度表」です。下の表ですね。

被写界深度表 これをつらつら見ますと、次のことがわかります。
1) 被写体までの距離が遠くなるほど被写界深度(ピントの合う範囲)は大きくなる。
 たとえば絞り2.8のとき、被写体までの距離が1mでは94cmから106cmのわずか12cmの間でしかピントが合わないが、5mならピントの合う範囲は3.81mから7.26mの間の3.45mになる。
2) 絞りを絞るほど被写界深度は大きくなる。
 たとえば3mに合わせたとき、絞り2.8では2.53mから3.68mの間にピントが合うが、絞り22なら1.22mより遠くの物には全部ピントが合うことになる。

 つまり風景や遠くの物を撮るなら目分量が大雑把でもだいたいピントが合うし、不安なら絞りを絞れば大丈夫なわけです。ところが問題は被写体に近づいてアップで、しかもごちゃごちゃした背景はぼかして被写体だけがフワッと浮き上がるような絵が撮りたい!というときです。絞りを開くほどピントの合う範囲は小さくなるので背景はボケますが、ちょっと目分量が狂うと被写体も一緒にボケちゃうわけで、これはジレンマですよ(通の方からは「目測式のカメラでそんな絵を撮ろうとするのがそもそも間違っておる!」とお叱りを受けそうですが・・・)。

 そこで登場するのが秘密兵器、光学式の単独距離計ですよ。

距離計と元箱<上は元箱、下が本体。中古のため元箱はかなりボロボロですが、それでも燦然と(?)輝く Leitz の文字。 これはライカのメーカー、エルンスト・ライツ社製の FOKOS という品番のクロームメッキタイプの単独距離計です。(箱の表記は Fokoschrom)。私は別にライツ / ライカにこだわりはないのですが、行った店にたまたまこれがあったので買いました。金回りが良かった頃、もう20年くらい前のことでしょうかね。今じゃとてもそんな買い方はできません・・・>

距離計正面距離計背面<左は撮影者側、右は被写体に向く側です。なお、この写真を撮ったときには気づかなかったのですが、この写真の状態ではカメラのアクセサリーシューに取り付けることができません。左の写真や上の元箱と一緒の写真(上の写真の方がわかりやすい)をよく見ると、角柱状の本体の左端とそれをふさぐように付いている円板との間に薄い金属板が入っているのが見えますが、これの向きが90度違っていました、この向きだと金属板のツマミの部分が左右にヒレのように張り出してアクセサリーシューと干渉してしまいます。この金属板を90度回してツマミが前後に来るように付け直してアクセサリーシューに付けられるようになりました。後述しますが、実はこれまでカメラに付けて使ったことがなかったんですよね〜。>

LEITZ WETZLAR<先ほどは「別にライツ / ライカにこだわりはない」なんて書きましたが、この刻印を見るとやっぱりニマニマしちゃいますね、へへ・・・>

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| 写真とカメラ | 20:42 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ガイドナンバー(GN)16の外付けストロボ

ストロボ付きペトリカラー35 最近のストロボはカメラ本体に組み込まれ自動発光・自動調光なので、多くの方はその存在をほとんど意識していないと思いますが、古いカメラで夜間や室内の写真を撮ろうと思うと外付けのストロボが必要です。試しに昔買ったポケットサイズの小さいストロボをペトリカラー35に付けてみました。うーむなかなかいい感じ。

ストロボ背面 このストロボはナショナル(現パナソニック)のPE-160Cというオート(自動調光機能)付きのストロボ。ペトリカラー35に付けた写真の発光部の脇に小さい窓があり丸い受光部が見えますが、この状態でカメラの絞りを指定の値(ISO100のフィルムは4、400のフィルムは8)にしておけば、0.7mから4mまでの範囲ならストロボが光量を調節して適正露出にしてくれます。またもっと遠くまで撮りたい等の場合には受光窓を閉じてマニュアル(最大発光)モードにし、ストロボ背面の表(表のASAはフィルムの感度で現在のISOと同じ)を見て距離に応じた絞り値をセットします。でもこの表にない距離のときは絞りをどうすれば・・・?

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| 写真とカメラ | 21:34 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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