紅型(びんがた)が沖縄の染物であることだけは何となく知っていましたが、この機会に紅型についてもっときちんと知っておこうと調べているうちに、面白いものに出会いました。
それは「ルクジュー」というもので、紅型の型紙を彫るときの下敷きに使うのですが、何と豆腐で作るのです。豆腐を陰干しまたは冷蔵庫で2ヶ月ほどかけて乾燥させた、10cm四方ほどの茶色い固い塊で、カンナで削って表面を平らにするというのですが・・・あれ?それって六条(ろくじょう)豆腐じゃないの?
実は私、あの「7つの習慣 The 7 Habits of Highly Effective People」の著者のスティーブン・コヴィーの著作を何冊か集中的に読んだ時期がありました。そこでこの機会に、数年前に買ったまま積ん読になっていたコヴィーの「The 8th Habit - From Effectiveness to Greatness(邦題は「第8の習慣「効果」から「偉大」へ)」を読もうと思いましたが、たまたまネットで知った Anthony Robbins の「Awaken the Giant Within」を先に読むことにし、アマゾンのマーケットプレイスで安いのを買ったのです。注文して1週間ほどで、英国からその本が届きました。洋書とはいえ古書も国際化してます。いまどきやねぇ。
ふと気がつくと1月にベッサR、2月にニコマートFT2と、今年になってから月替わりでフィルムカメラを使っています。そして3月はこれまたしばらく眠っていたリコーGR1s(1998年発売)を復活させました。
たとえば元テツの私は別表第一の「構築物」の「鉄道業用又は軌道業用のもの」なんか見ちゃいますね。すると「軌条(いわゆるレール)」とか「まくら木」といったおなじみの物と並んで「帰線ボンド 5年」というものが出てきます。これはテツの中でも乗りテツ、撮りテツ、食べテツ等にはあまり縁のないもので、私も実体は知りませんが、ネットで調べるとインピーダンスボンドというものらしい。またその2行上にある「送配電線及びき電線」の「き電線」もやはり電気関係の用語で・・・ふむふむ、勉強になりますなぁ。 第1回の演奏会から参加している東京プロムナード・フィルハーモニカーの定期演奏会に今回も参加しました。今年最初の演奏会本番です。
東京プロムナード・フィルハーモニカー 第6回定期演奏会
日時:2012年3月4日(日) 14:00開演
場所:行徳文化ホール I&I(千葉県市川市)
曲目:劇音楽「エグモント」序曲(ベートーヴェン)
交響曲第7番「未完成」(シューベルト)
交響曲第6番「田園」(ベートーヴェン)
アンコール曲
ワルツ「春の声」(ヨハン・シュトラウスII世)
ラデツキー行進曲(ヨハン・シュトラウスI世)
指揮:佐藤 迪
今回の曲目はどれを取っても大名曲で、私自身も何回か弾いたことのある曲でした。ということはお客様にとってもおなじみの曲たちであるわけで、前回の演奏会で演奏した世界初演のカスタネット協奏曲(今井重幸)とは違った種類の緊張感がありました。ちなみに今井重幸先生は今回の演奏会にもお客様としてお出でくださっていました。有難いことです。
また「エグモント」序曲と「田園」の第四楽章はともにヘ短調(フラット4つ)という、弦楽器にとっては鳴りにくく演奏しにくい調で書かれていて、そういう点でも苦労しました。特に「田園」の第四楽章なんてちょっと演奏不能なところもあり・・・(汗)
しかし「未完成」は丁寧で気を配った演奏ができていたし、「田園」も本番が一番健闘してたと思います。オーケストラも発展途上ながら、弦楽器がまとまった響きを作れるようになってきました。
それと、これは非常に個人的な話ですが、私は数年前にこの曲を指揮したことがあって、そのときに確立させたこの曲のイメージや解釈、特に第二楽章の音型の扱いとか第五楽章の最後の sotto voce の指定のある部分の表情に対するそれは、今でも忘れていません。もちろん今回の演奏はそういう私自身の解釈とは全然関係ありませんが、今回の「田園」を弾きながら、「これとは違うけど自分の解釈もまんざら捨てたもんじゃないね」と思った瞬間が、実はいくつかありました・・・いやー、そりゃもちろん自分のことだもん、我田引水自画自賛、すごーく贔屓目に見ての話ですけどね(笑)。
次回の曲はベートーヴェンの交響曲第2番とチャイコフスキーの交響曲第5番です。ベートーヴェンで弦楽器のアンサンブルに磨きがかかり、チャイコフスキーで管楽器が一皮むけると、オケとしていい方向に進むでしょう。
<左:モーツァルトの「レクイエム」より「Rex tremendae majestatis」の一部。冒頭からでなく途中からですが、ピアノ伴奏譜なので曲のつくりが見やすくなってます。要するに女声(譜面の上2段)・男声(中2段)・ピアノ(原曲は管弦楽)の3つのグループがそれぞれ厳格な2声カノンを展開するように書かれているので、威厳に満ちてはいますが曲調の変化はほとんどありません。>
<右:ブルックナーの交響曲第9番第一楽章の第二主題の最初の動機とその確保。やはり音楽のつくりが見やすいよう、ブルックナーの弟子フェルディナント・レーヴェによるピアノ用編曲で示します。左手のゆったりとした歩み、右手の中声部の民謡のような穏やかな動き、上声部の息の長い歌。単純で展開も変化もしないが、美しい。>
iTunes で他の曲の音源を漁っていてたまたまこのCDが目に付きました。「筑後川」の第四曲「川の祭」や終曲「河口」、「土の歌」の終曲「大地讃頌」は人気曲で、私の高校の音楽部(混声合唱)も歌っていたし、私も「大地讃頌」は歌ったことがあります。もちろんいずれもピアノ伴奏で。
「筑後川」のオーケストラ伴奏版は作曲者の團伊玖磨が指揮した福岡合唱連盟合唱団・九州交響楽団による演奏をエアチェックのカセットテープで持っていますが、当然もっといい音で聞きたいし、「土の歌」はピアノ伴奏の「大地讃頌」以外は未聴なので、さっそくダウンロードしました。
私はここ十数年、いやもっとかな、プロの合唱団の演奏を聞いていなかったので、この録音を聞いて驚きましたね。昔のLPやCDでなじんでいた東京混声合唱団の発声や響かせ方とは違って、今風というか、力まずしなやかな発声でビブラートも抑制され、一昔前のクレヨンでぐいと描いたような力強くみっちり詰まった響きやカンタービレな歌いこみ方ではなく、もっと透明で柔軟で、ちょっと古楽の合唱っぽい感じになっているように思いました。特に弱音の部分の透明さが際立って美しい!オーケストラに古楽奏法が取り入れられつつあるように、私がずっとオーケストラや器楽方面にかまけていた間に、合唱界にもそうした動きが進んでいたのでしょうか。
指揮者の山田和樹はオーケストラにもそうした傾向の音を求めたようで、全体として美しい響きを基本に彫琢を凝らし磨きぬいて、すべての曲を豊かに充実した音楽作品として提示しているという印象を受けました。音楽的に聞き応え十分で、東混のレベルの高さも堪能でき、聞いてよかったと思いました。
しかしそれと同時に「筑後川」の演奏については、これはこの曲のまさに2011年3月3日(演奏・収録日)の姿であり、かつて作曲者自身の演奏で聞いた姿からかなり違っていることに驚きました。それが良いとか悪いとかではなく、作品が作曲者の手を離れ後代に受け継がれていく上で不可避に被る変容の現場に、私は立ち会ったのかも知れないなぁ、と感じたのです。
私が今和次郎(こん・わじろう)の名前を初めて聞いたのは、今から30年以上も前に大学で受けた日本民俗学概論か何かで、たぶん民家の研究者としてだったと思います。しかし私がこの人に興味を持つようになったのはそのかなり後、赤瀬川原平(あかせがわ・げんぺい)や藤森照信(ふじもり・てるのぶ)の著作を通してで、そのとき初めて「考現学」の提唱者・実践者としての側面を意識したのでした。
そうした伏線があって、先週の土曜日(2月18日)に「今和次郎 採集講義展」を見に行ったわけですが、ここではまた彼の新たな側面を見出すことができました。それは「生活者への信頼と愛情」の眼差しで、おそらく初期の民家研究や関東大震災をきっかけとした考現学活動の中でそれと意識され、その後もずっと深められていったのであろうと思います。学問的興味や知的好奇心とはまた別のもので、彼の手がけた建築や生活改善のための教育活動にまで通底しています。
そろそろ東日本大震災から約一年、昨年はまだ緊急避難的な「絆」の年でしたが、これからはしっかりとした持続可能な生活を取り戻していくことが大事だし、一方で世界のどの国も経験したことがないような急激で深刻な少子高齢化と人口減少の時代に、私たちと子孫たちはどのように対処しながら暮らしていけばよいのかということも考えられなければなりません。私たちが直面しているそのような状況を重ね合わせてみて、時代は違うけれども人々の生活を飽くなき探究心とともに明るく愛情深い目で見つめ続けたこの人に、改めて感銘を受けました。
この展覧会は
(I) 農村調査・民家研究の仕事
(II) 関東大震災−都市の崩壊と再生
(III) 建築家、デザイナーとしての活動
(IV) 教育普及活動とドローイングのめざしたもの
の四部構成になっています。これに当てはめると、私が大学の民俗学概論を通して触れたのは(I)の側面、赤瀬川・藤森らの著作を通じて興味を持ったのは(II)と(III)の一部(渡辺甚吉邸の室内装飾やカトラリーのデザイン)の側面でした。そして今回の展覧会で新たに(III)と(IV)の側面に触れることができた、ということになります。これまで知らなかった今和次郎の新たな側面を見出すことができたという点で、有意義な展覧会でした。会期はまだ一ヶ月以上あるし、2月26日までと2月28日以降では一部展示が入れ替えられるらしいので、今ならまだ二度楽しめます。興味のある方はぜひどうぞ。入館料500円はお値打ちだと思いますよ。
※こちらのレポートはよくまとまっていると思います。どーです、見に行きたくなったでしょ?
<完全にフライングですが、F3と引き換えに入手したニコマートFT2ボディに35mmf2を付けた図。このレンズはAiレンズながら爪が付いていてニコマートでも開放測光可。>CALENDAR
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